日本のコメは中国人にもおいしいと評判で、ネット通販などを通じて高額でも購入する消費者は多いようだ。中国メディアの網易は8日、「日本のコメはおいしすぎる」と紹介する記事を掲載した。

 日本のコメは中国と何が違うのだろうか。記事は、稲作の歴史自体は中国の方が古いものの、近代に入ってから改良に本腰を入れたのは日本の方が早かったと指摘している。日本は明治時代にコメを量産するようになり、戦後は量より質を追求し始め「70年以上かけて日本人の舌に合ったおいしいコメを開発してきた」と伝えた。

 日本のコメが中国と違う特徴の1つは「粘りがある」ことだという。中国のコメは炊いてもパサついて崩れてしまい、握り飯にするのは向かないものだ。記事は日本のコメについて、日本人の好みに合わせて開発したため、やわらかくて粘りのあるコメが生まれたと伝えている。ほかにも、健康志向から玄米を食べる人が多いのも特徴だと付け加えているが、中国では完全に精米するのが一般的だ。

 日本のコメにはさらに、「うま味が強い」という特徴がある。記事は日本のコメがおいしい理由について、米どころは大抵三方を山に囲まれた海沿いにあると紹介している。冬には山が冷たい風を遮ってくれて、春には雪解け水が流れ込んでくるほか、1日の温度差が大きいので、自然とおいしくなると分析した。特に水は重要な要素だとしている。また、コメの劣化を防ぐために「低温貯蔵」しておくことや、最近では玄米・精米の2種類だけでなく、無洗米、発芽玄米など需要に合わせた「加工」により市場を広げる努力もしていると称賛した。

 記事では指摘していないが、中国南方で多く栽培されているコメは粒が細長いインディカ米で、日本で栽培されるジャポニカ米とは異なっている。中国東北部では「珍珠米」としてジャポニカ米も栽培されているが、やはり味では日本のブランド米に劣ると言えるだろう。おいしい日本のコメは今後、中国でもさらに市場を拡大していきそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)