ブラジルで13歳の少女が起こした残忍極まりない事件が、国内外を騒然とさせている。少女は妊娠している姉を殺害、お腹を切り裂き胎児を取り出してある女に渡したのだ。『New York Post』『The Sun』などが伝えている。

ブラジルのロンドニア州ポルト・ヴェーリョに住むファビアナ・サンタナさん(Fabiana Santana、23歳)とその息子であるグスタボ君(Gustavo、7歳)が、今月18日から行方不明になっていた。家族の話では、ファビアナさんの13歳になる妹と一緒に外出したが、母と息子だけは自宅に戻ることがなかったという。

ところがその3日後の21日、ポルト・ヴェーリョの粘土採掘場でファビアナさんの遺体が発見された。ファビアナさんは妊娠8か月だったが遺体の腹部は切り裂かれ、胎児は取り出されていた。さらにファビアナさんの遺体が発見されたすぐ近くの人工湖で、グスタボ君の遺体が浮かんでいるのが見つかった。

警察の捜査により、親子が行方不明となった日に一緒に外出していたファビアナさんの妹に捜査のメスが入った。その後、妹は知り合いの15歳の少年と一緒に2人を殺害したことを認めた。妹は鉄の棒でファビアナさんの顔などを何度も殴って殺害し、母親を助けようとしたグスタボ君を湖に突き落とし、泳げない彼に石を投げつけて溺死させた。

妹はファビアナさんのお腹から胎児を奪い、キャティア・ラベロ(Catia Rabelo、35歳)という女に引き渡している。しかも共謀者の15歳少年はキャティアの息子だった。

この殺害計画はキャティアが企てたもののようで、彼女は金探鉱者で裕福な男性と付き合っていたが、どうしても彼と結婚したかったために妊娠を偽造したのだった。そのため本物の赤ちゃんが必要となり、自分の息子と妊娠中のファビアナさんの妹に殺害を依頼したものとみられている。

ファビアナさんの妹と少年は2人を殺害した罪で起訴され、未成年犯罪者の収容施設で精神鑑定を受ける予定という。一方でキャティアは事件発覚後に逃走するも、今月23日には警察の追跡により逮捕されている。

今回の猟奇的な事件について、地元警察のレイザローマ・カルヴァーリョ署長(Leisaloma Carvalho)は「様々な事件を対応して慣れているはずの警察官も、この事件については大きな衝撃を受けました」と述べている。

ファビアナさんの妹は、犯行に及んだ動機について「姉の夫に性的暴行を受け、姉からも虐待を受けていた。復讐のためにやった」と話しているが、警察では彼女の供述を全面的に信じることはなかったようだ。

なおファビアナさんのお腹から奪われた胎児は、体重が3.9ポンド(1770グラム)ほどの男の赤ちゃんでキャティアの息子が世話をしていた。事件発覚後は地元のポルト・ベース・オールド病院(Porto Base Old Hospital)へと移され、健康面に問題はないもののケアを受けているとのことだ。

画像は『New York Post 2019年10月29日付「Brazilian ‘womb raider’ kills pregnant sister, cuts out baby to give to another woman」(FocusOn News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)