月間6000万円を売り上げ、「現代ホスト界の帝王」と称されるローランドさん(26)が、3月29日、朝日新聞社が開催したキャッシュレス決済の普及啓発イベント「キャッシュレス社会 そしてその次へ」に登場しました。現在は、ホストクラブの経営やアパレル会社を立ち上げるなど、実業家として活躍しています。ローランドさんにとってお金って何?彼の言葉には、金言にあふれていて……。

「基本はキャッシュレス。でも現金の良さもある」

今回のトークテーマは、「キャッシュレスか、キャッシュレス以外か」。「世の中には2種類の男しかいない。俺か、俺以外か」というローランドさんの名言をオマージュしたテーマです。日本ではいま、キャッシュレス化の動きが加速しつつありますが、ホスト界はやはり現金や札束が飛び交う世界なのか……と思いきや、「『キャッシュレスか、キャッシュレス以外か』と問われたら僕はキャッシュレス派ですね」とローランドさん。

たとえば、タクシーに乗る際などにSuicaで決済しているそうで、「あれ、すごい便利ですよね。僕に愛用されていることを誇りに思ってほしい。一気に7億円くらいチャージしようかと思ったんですけど、限度額が2万円なんですよね。ブラックカード(※クレジットカードの最上位グレードのステータスカード)みたいに、ブラックSuicaができるといいなって思いますよ。JRに提案しようかな」と、愛を語っていました。
Suica以外に、クレジットカードも愛用しているそう。

「普段、現金はほとんど持ち歩きません。スマートに支払いができますし、ホストは誤解されやすい仕事だからこそ、キャッシュレスを選択することに意味があると思います」
海外旅行によく出かけるローランドさんですが、ほぼ100%、クレジットカードで済ませ、現金は持っていかないとも話しました。

ここまでキャッシュレス派なのは、現金でのやりとりには時間にロスが生まれる、という現実的な理由とともに、ホスト界で仕事をする彼ならではの配慮もありました。
「現金でバッと払うのはかっこいいかもしれないけれど、たとえばクレジットカードで支払えば『クレジットカードの審査が通る人なんだな』というひとつの信用にも繋がるじゃないですか。そういう意味もあってお金の支払い方は気にしています。ホスト界全体の見え方が変わってくるといいなと思っているので」(ローランドさん)
また、ホストクラブのお客さんも今はクレジットカードでお支払いする方が半数を占めるそう。テレビドラマなどでは現金で支払っているイメージがありますが、実際は「どちらで払ってくれても嬉しいです」と、キャッシュレス化が進んでいるようです。

一方で、給料を渡すときは現金で、というこだわりがあるのだそう。「現金のいいところって重みを五感で感じられるところだと思っていて、従業員が給料を渡されたときに『俺がんばったな』と感じてもらえる良さがある。でも『持ち歩くんじゃねえぞ、銀行にすぐ行くんだよ』というのは常に言っています。もし給料もキャッシュレスで支払いできるんだったら、自分のハグは今、時価総額で30万円くらいなんで、2回くらいハグして『これで給料な』とか言いたいですけどね(笑)」

「お金で買えないものの本当の価値を知るために、お金がある」

ホストクラブの経営者という立場上、お金と関わる機会の多いローランドさん。「ローランドさんにとってお金の価値とは?」という質問に対して「お金で買えないものの本当の大切さを知るためのもの」と、一言。

「稼いでいなかった時期はお金だけを追い求めていたこともあったんですが、値札が付いているものはだいたい買えるようになってみると、欲しい“モノ”ってもうあまりないんですよ。今は、お金は『人の愛情はお金で買えないな』と気づかせるためにあるのかなと思っています」

「お金に変えられない喜びはたくさんあります。ちょうどこのイベントに来る前、熱海の方に従業員を連れて修学旅行に行っていたんですけど、学校の先生になった気分で。みんなで温泉入って、夜は『ちゃんと寝てるかな』って部屋を見回ったんですけど、俺が来たら寝たふりするヤツがいたりして。かわいいなと思いますし、人に何かを教える喜びや、自分をきっかけにして何かが変わる経験って、お金に変えられないものだなと思います」

キャッシュレス社会で生き残る決済アプリは?

「今はスマホの決済サービスがたくさんありますが、競合がたくさんいたほうが業界としては成長するのでいいと思うんです。大事なのは、セキュリティがしっかりしていることだと思う。あとは利便性。スマホだと充電が切れたときにどうしようもないので、指紋で決済できたりするといいですね」
まだまだ過渡期であるキャッシュレスの取り組み。そんな時代に生きる私たちに、お金との付き合い方のヒントを独自の目線で示してくれました。