メンバーの山口真帆さん襲撃事件に端を発したNGT48の事件だが、4月11日、運営は、NGT48のチーム制を廃止し、正規メンバーと研究生という形で再出発をすることを公式に発表した。

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 現在、NGTはチームN3とGの2チームに研究生という形であるが、それを縮小するということは、何人かのメンバーがNGTを離れるということだろう。

 今週発売の週刊誌において、NGT内部において、メンバー内の不仲を解消するためという名目でメンバーが集められ、AKSの吉成社長が直々に不仲でギスギスするようなら辞めてもらって構わないと発言したという内容の記事が掲載されている。

 もっとも、この集会には、肝心の山口さんは出席していなかったため、集会そのものの意味を疑問視する声も大きいようだ。

 さて、この問題、この週刊誌記事と公式発表を見る限りでは、運営はメンバー同士の不仲が招いた事件で、仲良くなれば解決するとでもいいたいのだろうか?だとしたらとんでもない話であろう。

 少し整理しよう。

 NGTの問題は、本来なら山口さんが襲撃されたとき、犯人が逮捕され、その犯人に情報を流していたメンバーが処分されれば、ここまで大きなニュースにならないはずだった。

 NGTがテレビ・ラジオのレギュラー番組をすべて失い、地元のスポンサーはおろか、県や市からも見放された原因は、メンバーのせいなどではない。下手に隠蔽したうえ、山口さんの覚悟を見誤り、口先だけの言い訳で事態を放置したことで、様々な問題が露わになったからだ。

(1)メンバーの住宅におけるセキュリティーの杜撰さと危機管理能力のなさ(2)今村前支配人と犯罪集団との関係性(3)親会社であるAKSとNGT運営の風通しの悪さ(4)運営のマネージメント能力のなさ(5)劇場における厄介の優遇疑惑(6)一部週刊誌と犯罪集団メンバー、支配人の癒着疑惑(7)プロデューサーであるはずの秋元康氏の権限と責任

 こうした問題に、何一つ具体的な対処をせず(あるいはしていたとしても公開せず)、被害者である山口さん欠席のまま開かれた集会で、「仲良くするのが嫌ならNGTを辞めろ」とメンバーに言い放ち、問題を矮小化させて解決への方向性を求めようとする運営に、いったい何が期待できるのだろうか?