食生活の関心キーワードは「おいしさ」「健康」「食費の削減」であることが、日本協同組合連携機構(JCA)の調査で分かった。消費者の健康志向や節約志向を反映した結果となった。ただ、年齢別では若年層は「食費の削減」「時短」「簡便化」、高年齢層は「おいしさ」「健康」との回答が多かった。農産物の消費拡大では、ターゲットを絞った対策を講じる必要がありそうだ。

 JCAが昨年10月、農畜産物の消費行動について全国の2009人からインターネット調査してまとめた。

 「食事のおいしさ」に関心があると回答した割合は全体の86%でトップだった。次いで「健康につながる食生活」が78%。3位は「食費の削減」で65%だった。

 ただ、年齢別で見ると、関心の高いキーワードに違いがあった。「食費の削減」で最も関心が高かったのは20代以下で85%。30代も78%と高いが、60代と70代以上は50%台だった。また「健康につながる食生活」で最も関心が高かったのは70代以上で90%。60代が79%と続き、20代は74%、30代は75%、40代は67%だった。

 米の消費行動も調査した。1回に購入する米の量を尋ねたところ、5キロが45%(前回42%)で、次いで10キロが28%(同30%)、2キロが8%(同6%)。2キロと5キロは前回より増え、小袋化が進んでいる傾向が見られた。

 野菜・果実の調査では、国産・外国産の選択状況を尋ねた。野菜で回答が一番多かったのは「国産しか買わない」で44%。「国産を買うことが多い」の38%と合わせ、主に国産を買う人が82%を占めた。果実では「国産を買うことが多い」が53%で、次いで「国産しか買わない」が20%だった。