相手選手の治療中に見せた長谷部の態度にホッフェンハイム側は不満爆発

 フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠は現地時間2日、ブンデスリーガ第24節ホッフェンハイム戦に先発出場。

 チームは3-2で逆転勝利を収めた。一方で、長谷部が試合中に見せたとされる“ある振る舞い”が国内で物議を醸している。

 この日ボランチに入った主将の長谷部だったが、前半20分にMFフィリップ・コスティッチの先制点で幸先良くリードを奪うも、同43分、後半15分に連続失点を喫し逆転されてしまう。それでも、終盤に怒涛の猛攻を仕掛けたフランクフルトは、同44分にFWセバスティアン・アレ、そして同アディショナルタイムにFWゴンサロ・パシエンシアがゴールを決め、土壇場で劇的な逆転勝利をつかみ取った。

 一方、試合終了後に敵将ユリアン・ナーゲルスマン監督が長谷部に詰め寄り口論する場面があった。問題のきっかけとなったのは、後半35分に相手MFナディエム・アミリが負傷し、ピッチ上で治療を受けていた際に長谷部が示した振る舞いにあるようだ。

 独紙「キッカー」は「一体何が起きたのか?」と前置きしたうえで、「アミリが数分間治療を受けている際、長谷部はとても激昂していた。それが演技で行われていると考え、本人を非難していたようだ。しかし、実際は本当に足を痛めており、プレー続行が不可能な状態だった」と該当シーンの詳細を説明している。

 また、ホッフェンハイムのスポーツディレクターを務めるアレクサンダー・ローゼン氏のコメントも紹介。「彼が我々のメディカルスタッフを侮辱したことは分かっている」と、長谷部の見せた態度に怒りを露わにした。また、「3-2となった場面の彼の振る舞いも見てほしい」と、ホッフェンハイムのベンチ前で喜びを爆発させる長谷部のジェスチャーにも不満を漏らしていた。

敵将も非難「キャプテンは節度ある振る舞いを見せるべき」

 さらに、長谷部と口論したナーゲルスマン監督も、「彼には今夜ベッドで横になった際に自分の振る舞いが本当に正しかったのか振り返ってもらいたい。キャプテンというのは節度ある振る舞いを見せるべき立場だ」と厳しい言葉を投げかけていた。

 クラブだけでなく日本代表時代も精神的支柱として冷静な姿勢を一貫していた長谷部にとって、このような一件でドイツ国内を騒がせるのは珍しい事態と言えるかもしれない。(Football ZONE web編集部)