子供を母乳で育てる人もいればそうでない人もいる。いくつまで我が子に授乳するかは母親によって異なるが、周りが口出しすることではない。しかしオーストラリアに住むある母親が、サイト『Kidspot.com.au』で7歳と4歳の息子に授乳を続けていることを打ち明けたところ、ネット上で激しい批判や嫌がらせの声が相次いだ。このほど母親が周りの暴力的な批判に対し、メディアで反論した。『news.com.au』『Mirror』などが伝えている。

南オーストラリア州アデレード在住の5児の母リサ・ブリッジャーさん(46歳)は昨年6月19日、『Kidspot.com.au』にて4歳のフィーニックス君と7歳のチェイス君に授乳を続けていることを写真付きで明かした。フィーニックス君とチェイス君は自閉症を抱えており、リサさんは授乳することで2人にやすらぎと安心感を与えるため、母乳を与え続ける自分を恥じてはいないと綴っていた。

ところがこの投稿が物議を醸し、ネットではリサさんに対して激しい批判や嫌がらせのコメントが相次いだという。今回、リサさんはメディアの取材で心情を吐露し、批判を寄せる人々にこのように反論した。

「『気持ち悪い』『児童虐待』『近親相姦』『小児性愛者』など暴力的なコメントがたくさん寄せられました。『老いた醜い魔女』と呼ばれ『自分のためにやっているんだろう』、『こんな母親からは子供たちを引き離して、もっと子供のことを愛してくれる家庭に引き渡すべきだ』とも言われました。私が精神疾患を抱えているかのように『助けが必要』とコメントしてくる大人の方々、私は精神的にどこも悪くなく、母親として自然なことをしているだけです。私の授乳行為は性的なものでは一切なく私は小児性愛者でもありません。ネット上では、私が非難される姿を見た人たちが、それに便乗して更に心無いコメントをしてくるのです。それを見て、なぜ多くの子供たちがネット上でいじめに遭うのかがわかるというものです。」

リサさんによると、成人した3人の子供たちも通常よりも長い期間授乳していたそうだ。チェイス君に関しては、睡眠をうながし落ち着かせるメラトニンを飲ませようと試みたこともあったようだが、チェイス君が薬を飲み込むことができず吐き気を催したため断念した。そのかわり授乳がメラトニンと同じ働きをしてくれるとリサさんは言う。

「母乳には私が生成する抗体や白血球、ビタミンなど素晴らしい成分が含まれています。これらの栄養は息子が年を重ねても消えるものではありません。授乳によって息子は薬を飲まなくてもいられるし、自閉症特有のぐずりを落ち着かせてくれるので、授乳は自閉症を助ける素晴らしい手段だと私は思っています。息子の友人たちは、誰一人として息子をからかったりはしません。私がしていることは何の問題もないということを親がきちんと教えているのでしょう。ネット上では、私が授乳を続けることで子供にダメージを与えるだの、健康被害を引き起こすだの言う人がいますが、息子は自閉症であることを除いては自立心も持っていて、きちんと育っています。水を飲む時にはコップを使うし、偏食ですが普通の食事も口にします。授乳によって発育が妨げられているわけではありません。」

「周りは、子供が1歳を過ぎると授乳する母親に対して批判的になりがちです。子供が歩くようになって話せるなら授乳は必要ないとまで言う人もいます。どんな年齢の子供にも、授乳を強要することはできません。私の息子は授乳されることを幸せに感じているし、子供が望むまでは続けるつもりです。逆に言えば、もし子供たちが要らないというのであればいつでも卒乳する準備はできています。息子が激しくぐずったりすればその後に落ち着かせるために、本人が求めれば授乳をします。あとは夜だけしています。時々息子はハグだけを欲しがることもありますから。」