野村周平は、フランクな雰囲気でカメラの前に立っていた。

Instagramによく登場する愛犬について「スヌープ、元気ですか?」と問いかけると、「なんかね、いろんな人から『元気なの?』って聞かれるんだけど、ちゃんとお世話してるから、心配しなくても大丈夫!(笑)インスタは俺のペースで上げてるから!!」と、笑いを誘う。

人懐っこい表情と壁を作らない雰囲気は、相手の懐にするっと入り込めるコミュ力の高さを感じさせる。

撮影/川野結李歌 取材・文/江尻亜由子

「2019冬のドラマ」特集一覧

心臓病を患う15歳の役。「25歳なのに、俺!?」

野村さんが主演される1月19日スタートのドラマ『僕の初恋をキミに捧ぐ』(テレビ朝日系)。ベストセラーコミックの実写化ですが、原作はご存知でしたか?
原作はそんなに知らなかったですけど、映画(2009年に井上真央×岡田将生が出演)を知っていました。もう10年くらい前ですよね。
重い心臓病を患い「20歳までしか生きられない」と宣告された高校生・逞と、彼の病を治す方法を模索する幼なじみ・繭(桜井日奈子)のラブストーリーです。オファーが来たときは、どう思われました?
僕ではない別の俳優さんと間違えてるんじゃないかなと思いました。「後悔しないでね」っていう気持ちでした(笑)。
野村さん、元気そうですもんね。
元気なんですよ(笑)。「なんで俺!?」ですよね、これは。一番やらないタイプの人間に、お話をいただいて…。
オファーの理由は聞かれました?
「普通のキュンキュンした恋愛ものとは違って、病気による命の儚さなどもしっかり表現できる人がいいんです」と言っていただきました。でも、「それ置いといても、15歳の役だよ!?」みたいな(笑)。
いろいろと、引っかかるポイントが(笑)。
なんで25歳に15歳の役なんだろう、って。生徒役の中では一番年上ですからね。ただ、ド直球にキラキラした作品はやったことがなかったし、こういう学園ものに出られるのも最後かもしれないな、と思いました。
以前のインタビューで、今後挑戦したい役柄について「僕が演じる役はハッピーエンドになることが少ないから、作品の中で幸せになってみたい」と言ってらして。そこは叶いましたよね。
でも今回も、ハッピーエンドになるかはわからないですからね。
俺は、「『世界の中心で、愛をさけぶ』みたいなヒューマンドラマに出たい」って言ったんです。病気の彼女を抱えて「助けてください!」とか、向こうの親父にぶん殴られるとか、そういうお芝居がしたくて。

なのに、今回は俺が病気の役で…。「逆、逆!!」っていう(笑)。
普段から事務所の方に、「こういう役をやりたい」とお話されるんですか?
基本的には、俺がこうやって取材でしゃべってるのを、ああやって(と、同行しているマネージャーを示して)パソコンをいじりながら盗み聞きしてるんです(笑)。
メインビジュアルでは、教室でのキスシーンを再現していますよね。原作にビジュアルを寄せることを求められたと思いますが。
あんまり意識してないですかね。髪を下ろすくらいかな。変に意識しすぎても、漫画は漫画なんですよ。「(原作と)違う」と言われても、「じゃあドラマのタイトル変える?」ってなってしまいますからね。『君の膵臓をたべたい』とか、そういうタイトルにしないと(笑)。だから、別物として見ていただきたいです、ぜひ。
役作りとして、体重を落としたりも?
そこは、今までで一番役作りしてるかもしれないですね。まず、若く見せなくてはいけない。お酒とか飲んで、酒太りしていたらダメですし。

心臓病の役で、これから病状も悪化して、入院のシーンも増えていくと思うので。そういうときに「健康そうじゃない!?」と思われないよう、今がんばってます。

単に騒いでるだけじゃない。当然、相手に気は使います

昨年はドラマ24『電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-』に出演され、西野七瀬さんとの共演も話題になりました。恋愛作品ではどんなことを心がけていますか?
それはもう、相手役と仲良くなることですかね。役柄上で嫌いだからといって、ホントに(相手を)嫌いになったりはできないので。というか、本当に嫌いなわけがないじゃないですか。仲良くなってからでないと嫌いにもなれないので、とにかく一緒にやるなら仲良くならないと。
相手役の女優さんを本当に好きになったりはしないんでしょうか?
撮影期間中は好きになりますよ、それは。
そうなんですね…! 野村さんは、男女問わず相手と親しくなるのがすごく上手なイメージがありますが、何か意識されてますか?
なんだろ…。とくに意識してることはないですけどね。いつもと変わらない。この感じでずっとしゃべってるので、いつでも扉が開いてるような、「裏表ないな、この人」って向こうも思うじゃないですか(笑)。
たしかに(笑)。
「仲良くしなきゃ!!」とは思ったことがないんですよね。基本フラットでいたくて、気づいたら勝手に仲良くなってるというか。子どもの頃から人見知りもないし、先輩ヅラもしないから向こうから来てくれるし、こっちからも話しかけていくし。もちろん気は使いますけどね、当然。
空気を読んだり、細やかな気遣いをされる印象はあります。
それはしますね。ただ単に騒いでるだけじゃない、というところはあります。
共演者のグループLINEを作ったりもされますか?
ないですね。撮影期間中ならみんなで遊びに行くのに連絡し合うかもしれないけど、終わったら連絡はとらなくなるから…。
他に、恋愛ものならではの難しさとか、大事にしていることってありますか?
なんですかね…。イケメンでいることかな、やっぱり(笑)。言っても、王道の恋愛ものの主人公なわけだから。
説得力のあるイケメン感は、どうやると出せるんですか?
今回は、僕は「恋愛もの」というところより、人と一緒にいる時間の大切さとか、そういうところを表現するほうが大事だと思ってます。

嫌いな人のことは嫌いでいい。自由でいいじゃないですか

共演者の中には、殻にこもりがちな方もいると思いますが、そういう場合はどう接していくのでしょう?
それはもう、「そっとしておく」っていう感じですね。ひとりでいたそうな人に無理やり話しかけても、お互いしんどいじゃないですか。本当にしゃべりたかったらしゃべって、自分のペースで好きにして、でいいと思いませんか?
自分も相手も自由にしていればいい、と。
そう。俺にも閉じこもりたい人の気持ちはわかるし。集中したいときなんだろうな、って。
今までの現場で、コミュニケーションに失敗したなと思うときはありますか?
騒ぎすぎる、っていうのはありましたけどね(笑)。それ以外はあんまりないかな。

たまに言い方を「もっと違う言い方にすれば良かったな」と思うことはあります。
でもその自由さは、いいですよね。芸能界に限らず、会社でも学校でも、思ったことを言えずにしんどくなっている人も多いはず。
自由でいいじゃないですか。嫌われてもいいじゃないか、好かれてもいいじゃないか。「ええじゃないか」ですよ(笑)。
「嫌われてもいいじゃないか、って思えるようになってから自由になった」というお話は、以前のインタビューでもされてましたよね。
世の中には好き嫌いってものがあるじゃないですか。俺にもある。だから、嫌いな人のことは嫌いでいいし、わざわざ仲良くならなくてもいいんじゃないかな、と思うんですよ。

決して嫌われたくはないんですけどね?(笑)
野村周平(のむら・しゅうへい)
1993年11月14日生まれ。兵庫県出身。AB型。2010年、俳優デビュー。主な出演作に、ドラマ『35歳の高校生』、『恋仲』、『電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-』、『結婚相手は抽選で』、映画『ちはやふる』シリーズ、『帝一の國』、『純平、考え直せ』、『ビブリア古書堂の事件手帖』など。1月17日からは主演ドラマ『MAGI-天正遣欧少年使節』が、Amazon Prime Videoで180以上の国や地域で同時配信される。主演映画『WALKING MAN』が2019年公開予定。

「2019冬のドラマ」特集一覧

出演作品

土曜ナイトドラマ『僕の初恋をキミに捧ぐ』
1月19日(土)スタート
毎週土曜よる11:15から、テレビ朝日系にて放送(初回はよる11:30から放送)
https://www.tv-asahi.co.jp/bokukimi/

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、野村周平さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
ライブドアニュースのTwitterアカウント(@livedoornews)をフォロー&以下のツイートをRT
受付期間
2019年1月18日(金)18:00〜1月24日(木)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/1月25日(金)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、個人情報の安全な受け渡しのため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから1月25日(金)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき1月28日(月)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
キャンペーン規約
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