北海道を拠点とする航空会社のAIRDО(エア・ドゥ)は、道内の農業高校生らが育てたカボチャを使った、どら焼きを機内で無料提供している。「空飛ぶパンプキンプロジェクト」と題し、道内各地と東京を結ぶ便の一部で1月28日まで展開する。農業高校などの活動を応援し、人材育成に貢献する狙いだ。

 提供するどら焼きには、「雪化粧かぼちゃ」と道産小豆を使ったあんを使う。カボチャの甘味が感じられるよう仕上げた。「雪化粧かぼちゃ」は道内の高校生が栽培。農業高校や農業関係の学科を持つ高校など14校が参加した。

 北斗市の大野農業高校が、生徒の学びの場を広げようと同社に相談して実現した。同社は「生産から消費までの流れを身近に感じてもらい、将来の農業を担う人材育成の役に立ちたい」(CSR企画推進室)と話す。

 同校では、農業科畑作班の3年生6人が、校内の畑8アールで「雪化粧かぼちゃ」を栽培し、原料300キロを提供した。プロジェクト前には、生徒がどら焼きを試食。「あんの甘味が強く、しっとりした生地にマッチしておいしい」と笑顔を見せた。

 班長の鳴海嶺緒さんは「強風でトンネルが飛ばされるなど苦労した」と栽培を振り返り、「自分たちが作ったカボチャでできたどら焼きが、喜んで食べてもらえるのはうれしい」と話した。