台湾・台東県卑南郷の農地の一区画で一千羽を超える野鳥の死骸が見つかった。原因について当局は調べを進めているが、現時点ではウイルス性を否定している。『自由時報』『蘋果日報』『民視新聞』など複数のメディアが報じた。

野鳥の大量死が発見されたのは、卑南郷の田んぼの一区画とその周辺で、外地から来た個人農業家が農地を借りて米を作っているという。今月5日に刈り入れを行い、その後稲穂を拾っていた人が野鳥が大量に死んでいると知らせた。野鳥の死骸は2日間で一千羽に達した。

その死骸はカノコバト、ベニバト、シマキンパラ、コシジロキンパラ、コウライキジなど9割は小型の鳥類だ。また、野鳥の死骸を食べたと見られる野良猫の死骸も発見されたという。

台東県政府農業処は、死骸が一か所に集中しており、鳥の腹部には未消化のコメが残っていた状況から見てウイルス性の可能性はなく、農薬や消毒が不適切に使われたのではないかとみている。しかし、周辺の農家では持続可能な農業に取り組んでおり、この個人農業家も無農薬農業に憧れてこの地へ来たと言い、農薬は一切使っていないという。当局は鳥の死骸と現場に残っていたコメをもとに調べを進めている。

なお、他の動物や野鳥が死骸を食べてしまうのを避けるため、これらの死骸はすでに焼却処分されたということだ。

画像は『自由時報 2019年1月6日付「獨家》殘忍!台東市郊逾千隻野鳥接連暴斃 農民痛心追凶…」(農民提供)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)