元総合格闘家が痛烈批判「那須川戦が真実だとしよう。絶対にないけれどね」

 格闘技イベント「RIZIN.14」(さいたまスーパーアリーナ)で、キックボクシングの那須川天心(TARGET)に139秒でTKO勝ちを収めたボクシングの元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)。PFP最強と呼ばれたレジェンドは引退後もなお、実力健在を見せつける格好になったが、MMA(総合格闘技)の米国人OBは「フェイク」と決めつけ、言いたい放題に持論を展開している。

 米国では生中継のなかった天心対メイウェザー戦だが、英国では格闘専門チャンネル「Fite TV」が放送。139秒の戦いはSNSやネットを通じて広まり、MMA界からは様々な声が上がっている。

 米ボクシング専門メディア「ボクシングシーン.com」は「ショーブ メイウェザー戦はフェイク。ナスカワは大根役者」と刺激的な見出しをつけて特集している。過激な持論を展開しているのは、かつてUFCの舞台で活躍し、キャリア10勝5敗という戦歴だったブレンダン・ショーブ氏だった。

 現在、米国のケーブルテレビ局「Showtime」で番組の司会を務めている米国人ファイターは、記事によると「フロイドは自分の役目通りだった。彼は攻める方なので、フェイクは難しくない。しかし、テンシンには演技のスキルが必要だった」と主張。139秒のエキシビションマッチに対し、皮肉を述べている。

「もちろん、これはフェイクだ。誰が気に留めるんだよ? もちろん、これはフェイクだ」と連呼したショーブ氏は「彼(メイウェザー)は900万ドルを手にしたんだ。祝うべきだろう。彼らはリリースしていないけど、テンシンだって幾らか手にしていることを願うよ。我々が分かっていることは、フロイドは金を支払われたということなんだ」と独自の見解を披露したという。

メイウェザーに言いたい放題「那須川戦はくだらないショーだった」

 さらに、メイウェザーが17年8月に当時のUFC世界ライト級王者コナー・マクレガー(アイルランド)とボクシングルールで戦った一戦と天心戦を比較。当時は10回1分5秒でTKO勝ちを収め、110億円のファイトマネーを稼いだが、マクレガーも意地を見せた。

「これ(那須川戦)が真実だとしよう。絶対にないけれどね。しかし、仮にそうしたとしよう。コナー・マクレガーがどれだけよく見えることか。彼はノックアウトもされていないし、圧倒もされていない」

 こう語った上で、「あれ(那須川戦)はくだらないショーだった。自分が推測するに、この少年もお金をもらっているだろうね。彼はパブリシティを手にしたんだ。彼は本当の意味でヤバイ奴だとね。だから、そんなことも消せるだろうね。彼のインスタのフォロワー数も増えるだろうし、ユーチューブだって何にせよね」と那須川にまで噛みつき、心無い批判に出たという。

 試合後には高級車の中に無造作に置かれた日本円を含め、大量の札束を公開したメイウェザー。自身に有利なルールなエキシビションマッチで10億円近くを稼いだとされるとあって、米国の総合格闘界でも良くも悪くも注目を集めてしまったようだ。(THE ANSWER編集部)