近年、アフリカ諸国への中古車輸出が増えているという。中国メディアの快資訊は26日、日本の中古車がアフリカに多く輸出されており、しかもこのビジネスが成功しているとする記事を掲載した。

 記事は、日本の中古車販売業者はアフリカで最も貧しい国の1つであるマラウイでも事業を展開していると紹介。マラウイは平均年収が200ドルから300ドル(約2万2000円から3万3000円)と非常に低い水準にあり、首都・リロングウェでさえ中国の農村部より発展が遅れていると主張した。

 ではなぜ、ここで日本の中古車販売が成功しているのだろうか。記事によると、マラウイにおける中古車販売はネットでの販売が主だが、ネット速度は遅く、しかも価格は中国よりもずっと高いという。だが、マラウイではインターネットを利用できるような人には裕福な人が多く、日本の中古車販売業者はネットで広く宣伝しているため裕福な層に認知されているとしている。

 また、日本の中古車は質が高いこともアフリカ人消費者を引き付けていると指摘している。日本人の車の買い替え周期は短いため、中古車でも程度が良く、さらに日本の中古車の部品はアフリカでも調達しやすく、日本車専用の店があって修理もできるため、人気が高いという。記事によると、マラウイに来ている外国人ビジネスマンにも日本の中古車が人気で、マラウイを走っている車の90%が日本車だと紹介している。

 マラウイの日本車の中古車販売業者は、先見の明があると言えるだろう。中国でも国内の莫大な中古車の在庫を活かして中国車をアフリカへ輸出したいと考えている企業があるようだが、日本の中古車がライバルになるため、そう簡単に成功はできなさそうだ。

 スマートフォンやその他日用品などでは多くの中国製品がアフリカに浸透していて、アフリカにおける中国の知名度は高いといえる。とはいえ、自動車分野では中古車も含めて日本はまだ優位にあるといえるだろう。中国がスマホのほうにアフリカにおける自動車市場に食い込めるかは未知数である。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)