21日放送、MBS「戦え!スポーツ内閣」に、野球解説者の落合博満氏が出演。フリーエージェント(FA)で鍵を握る重要な存在に言及した。

今季のFA市場で特に注目されるひとりが、広島東洋カープの丸佳浩だ。落合氏は「今の広島はそれなりにお金出してくれますから、ちゃんとした契約はできると思う」と述べたうえで、「ただ…千葉(出身)でしょ?その辺をどう考えるのか」と続けた。

落合氏は丸が既婚者か、広島に家を建てたかを尋ね、「全部調べなきゃいけない」「勝手に単身で行けっていうわけにもいかなくなるだろう」とコメント。「一番力を持つのは奥さん」「子どもがいれば子どもの学校のことまで考えなきゃいけない」と、妻の意向が重要なポイントになると指摘する。

自身もFA初年度の1993年に中日ドラゴンズから読売巨人軍に移籍した落合氏は、信子夫人から「プロ野球界で何事も最初にやってきているからFAしないでどうするの!」と言われたという。

中日から3億円、巨人から4億5000万円を提示されたと暴露した落合氏は、「4億5000万円に誰でもいくでしょ」とコメント。当時の巨人は長嶋茂雄氏が監督だったが、「誰でも行ったと思う」と、長嶋氏が指揮官でなくても巨人に移籍したと述べた。

また、当時は長男が小学1年生だったため、東京の家のそばに小学校があったことも決め手のひとつになったという。それらを総合的に判断し、「じゃあ東京帰ろうか」と巨人行きを決めたのだ。

落合氏は「結局最終的には奥さんと子どもだよ。FAするかしないかの決定権を持っているのは」とコメント。「本人はね、野球選手どこで野球やったって一緒なんだもん。オレ4球団行っているけど、結局どこでやっても一緒」と続けた。

2004年に巨人から中日に移籍した共演の川相昌弘氏を獲得したときも、落合氏は「セ・リーグだからいいやって思った」という。「(セ・リーグは)東京に3チームあるから、家に帰せるじゃない。ホテル泊まらなくたって家から通わせればいい」と、家庭環境も踏まえた決定だったと明かす。

このエピソードに、MCの武井壮が「FAのFはFamily(家族)のFでもある」と言うと、落合氏は満面の笑みで「良いこと言うね!今日最高のこと言ってる」と、肩を叩いてハイタッチをかわした。