インスタグラムなどのSNSで、日々の生活や出来事、食べ物などの写真を使ってコミュニケーションするのは、いまでは誰でも行う普通のライフスタイルになってきましたね。

こうしたライフスタイルが定着したのは、スマートフォンのカメラ機能の向上と、手軽にSNSなどのネットに写真を投稿できるサービスがあるためです。
SNSに投稿するニー-ズによりスマートフォンのカメラ機能も年々画質や機能が向上しています。

最近のスマートフォンのカメラ機能では、「ボケ効果」も利用可能となり、コンパクトデジタルカメラに負けない劣らないほど高画質、高機能になってきています。
ですが、「インスタ映え」など、個性的な写真を投稿したい人は、スマートフォンだけでは満足できず、ミラーレス一眼カメラや一眼レフカメラを利用している人も増えています。


オールドレンズの例(カメラ:富士フィルムX-E1 レンズ:ロシアシネレンズPO3-3 50mm F2)


レンズ交換式カメラでは、メーカー純正のレンズではなく、フィルムカメラで使われていたオールドレンズを使うことで、個性的な写真を撮影する人も増えてきました。

オールドレンズで撮影した写真の特徴の1つとしては、普通のカメラ以上に表現が豊かなな「ボケ効果」があります。

「ボケ効果」とは、
・ピントの合っていない部分がぼやける
・背景をぼかすことでピントの合っている被写体を強調できる
・背景をぼかすことで遠近感を強調できる
など、メインの被写体を活かすために使われます。

ところがオールドレンズを利用すると、現在のデジタル一眼カメラのレンズで出せない独特の「ボケ効果」の写真が撮影できてしまいます。
また、こうした効果は、オールドレンズ毎に違いがあり、それがオールドレンズの個性や楽しさにもなっています。

個性的な「ボケ効果」は、オールドレンズ毎に特徴があるため、その「ボケ効果」を出したい場合は、そのオールドレンズを入手する必要があります。
さらに、オールドレンズは、すでに生産完了している製品なので、保存状態により、「ボケ効果」がレンズによって異なるというケースも少なくありません。

つまり、同じオールドレンズでも、同じような「ボケ効果」が出せるとは限らないのです。
こうしたところも、オールドレンズに魅了される人が増えている理由にもなっています。

ここでは、実際に撮影したボケ写真を紹介します。


「バブルボケ」カメラ:富士フィルムX-E1 レンズ:ロシアシネレンズPO3-3 50mm F2


ボケの周りに輪郭ができて、シャボン玉のようになる「ボケ効果」になります。


「グルグルボケ」カメラ:ソニーα7II レンズ:ロシアシネレンズPO3-3 50mm F2


画面中心の周りを回るような「ボケ効果」の「グルグルボケ」です。


「ハレーション」カメラ:富士フィルムX-E1、レンズ:ロシアシネレンズPO61-5 28mm F2.5


オールドレンズでは、カメラに向かって強い光が入ると、白っぽくなったり、虹状の線が入ったりします。
現在のデジタル一眼カメラのレンズではマルチコートなどの技術が施されており、レンズに強い光線が入った場合でも影響が出ないようなっているので、オールドレンズのような効果は、あまりでません、


「スクウェアボケ」カメラ:ソニーα7II レンズ:ロシアレンズ


現在のデジタル一眼カメラのレンズなどでは、レンズの絞りは、円形や多角形になるように設計されています。
ところがオールドレンズの中には、レンズの絞りが真四角になるレンズもあります。
この写真は、そうしたオールドレンズで撮影した「スクウェアボケ」です。


最近のスマートフォンのレンズも、「ボケ効果」のある写真が撮れるようになってきました。
しかし、スマートフォンでは、オールドレンズを使ったような個性的な写真は、まだ撮影できません。

インスタグラムなどに、人とは違った写真を共有したいユーザーは、オールドレンズに挑戦されてはいかがでしょうか。

オールドレンズを楽しんでみたいという人は、
オールドレンズの作例写真展やレンズの販売が行われるイベントなどで体験してみるとよいでしょう。


イベント名:オールドレンズフェス Vol.2
場所:デザインフェスタギャラリー(原宿)
日付:2018年11月23日〜25日
URL:https://urbansoul00.wixsite.com/oldlensfestival


伊藤浩一