Windows搭載の2 in 1タブレットとして人気の高いSurfaceシリーズの新機種「Surface Pro 6」が発売になりました。
Surfaceは、PC版のフルWindowsを搭載したタブレットですが、タイプカバーという独自のキーボードにより、ノートパソコンのように利用が出来る人気シリーズです。

Surfaceは、2012年に発売以来、毎年進化を続けています。
発売当初は、他社から発売されているWindowsノートPCの市場への影響が懸念されていましたが、ノートPCとは違うジャンルの製品として、今ではすっかり定着しています。

Surfaceは、タブレットではありますが、PC用の基本ソフト「Windows10」が搭載されていることで、iPadやAndroidタブレットのビジネス活用での機能の不足や不満を解消できます。
もちろん、画面タッチ操作という点では、iPadやAndroidタブレットの方が一日の長はありますが、キーボードやマウスを前提としたパソコンとしての作業では、Surfaceの方が圧倒的に使いやすくなっています。

Surfaceは、昨年2017年に「Surface Pro」という、それまでの連番の型番をやめた機種をリリースしました。このSurface Proで、現状のSurfaceとしては完結かと思われましたが、2018年10月に型番が復活。「Surface Pro 6」がリリースされました。

Surface Pro 6は、Surface Proをスペックアップした成熟したモデルと言えます。
・には第8世代CoreプロセッサCore i5/i7を搭載
・メモリ容量の4GBモデルを撤廃して、8GB/16GBモデルのみ
・SSD容量は128GB/256GB/512GB/1TB
・OSは
一般向けモデルにはWindows 10 HomeとOffice Home & Business 2016を搭載
法人向けモデルにはWindows 10 Proが搭載
パフォーマンスとしては、Surface Proと比較して、67%向上しています。
Surface Proでも十分な実用性能でしたが、さらに実用度はアップしています。

そして今回の特徴には、Surfaceとして初めてのブラックモデルが登場しています。
従来のプラチナモデルに加えて、カラーリングが追加されました。
今までは、タイプカバーによるカラーリングのバリエーションで個性を発揮していましたが、本体カラーの変更も行ってきました。
オプションの「Surfaceペン」「Surface Dial」により、タブレットとしての操作性は高くなります。また、Windows Helloの顔認証によるサインインにも対応しています。


SurfaceシリーズとしてSurface Pro 6が成熟したモデルといえるでしょう。

今年リリースされたSurfaceは、小型のSurface GoとSurface Pro 6。
この2つのモデルの差別化はどうでしょうか?

Surface Goは、Surfacesシリーズの中で一番小型となっており、Surface Pro 6で撤廃されたメモリ4GBバージョンの廉価版を搭載しています。
搭載OSも一般向けはWindows 10 Sとなっています。マシンスペックは比べるまでもなく、Surface Goのほうが非力なモデルとなっています。
それでも、小型モデルである魅力は大きく、Surface Proシリーズを使っているユーザーは、持ち歩き用にSurface Goを併用する方もいます。

実際に大きさを比べてみました。


正面から比較。Surface Go(左)とSurface Pro 6(右)



背面を比較。Surface Go(左)とSurface Pro 6(右)



重ねて比較した例。Surface Go(上)とSurface Pro 6(下)


Surface Pro 6のサイズは、
・292mmx201mmx8.5mm、画面12.3インチ
・重量i5モデル770g/i7モデル784g(タイプカバー310gのため合計i5モデル1080g/i7モデル1094g)。

一方、Surface Goのサイズは、
・245mmx175mmx8.3mm、画面10インチ
・重量522g(タイプカバー約245gのため合計約767g)。

実際に比較してみると、一回り大きさが違います。この大きさの差は、毎日持ち歩くモバイル用途としては大きく影響する感じました。
動作で負荷のかかる重い作業や、12インチの大画面が必要な作業がある場合を除いて、日々持ち歩くなら、Surface Goを使いたいと思わせるサイズと重量の差があります。

Surface Pro 6は、スペック向上とブラックモデルの追加と、Surfaceシリーズとしては完成に近づいています。
一方で、異端児とも言えるSurface Goは、未完成ながらサイズ感で大きな魅力があります。さらに、LTEモデルが発売されると、モバイルPCとしてのポジションを確立するように感じます。


伊藤浩一