[10.5 J1第29節 横浜FM2-1札幌 日産ス]

 終盤に訪れたビッグチャンスはいずれも空砲。フィールドプレーヤーとしてはクラブ史上初の開幕28試合連続フル出場を果たした北海道コンサドーレ札幌DF進藤亮佑は「僕が決めていれば勝てる試合だった」と悔しそうに振り返った。

 この日の札幌はおなじみの3-4-2-1ではなく4-2-3-1を採用。「3バックのほうがはるかにやりやすいけど、4バックも対応しないといけないし、4バックの良さもあるので」(進藤)。右センターバックを務めた進藤は布陣変更を敗戦の言い訳にするつもりはない。

 前半は先制に成功したものの、そこから2失点で逆転された。「ハーフタイムになるまで修正できなかった。11人で修正しないといけないし、もっとリーダーシップを取ってやっていきたい」。敗戦の矢印を自らに向けつつ「守備組織としても個人としても未熟だと感じた」と責任を背負った。

 また終盤には、セットプレーの攻撃参加から立て続けに決定機を迎えたが、いずれのシュートも枠を外れた。「僕が決めていればという責任がある」。開幕から28試合連続フル出場はクラブ史上初めての記録だが、その表情に笑みはなかった。

 記録については「これまで素晴らしい選手たちが成し遂げられなかったことができたのは素晴らしい」と言及したが、その言葉の裏に見えたのはむしろ過去の選手に対するリスペクト。「試合に出てからのパフォーマンスが大事」と述べた22歳は「記録は素晴らしいけど、質を改善していきたい」と前を向いた。

(取材・文 竹内達也)