森永製菓(東京都港区)は9月17日から、猛暑の影響で販売を一時休止していた氷菓「アイスボックス<グレープフルーツ>」の販売を再開します。「前年比2桁増」(同社広報)の売れ行きで供給が追い付かなくなっていましたが、ほぼ1カ月半ぶりに店頭に復活します。

 アイスボックスは、秋、冬も人気の通年販売商品で、同社は「皆さまのご要望に応えられるよう計画的に製造していきます」としています。

秋や冬も人気の通年販売商品

 森永製菓が9月14日、発表しました。

「アイスボックス<グレープフルーツ>」(税別100円)は、粗く砕いた感じの氷が入った「かち割り氷」タイプの氷菓。グレープフルーツ果汁や食塩を含み、「熱中症対策にも適した商品」(同社)でしたが記録的猛暑で販売が予想を大きく上回り、全国に満遍なく商品を供給することが難しくなったため、7月末からメーカー出荷を見合わせ、販売を一時休止。同社は生産計画を増やして、再開に備えていました。

 1989年7月発売のアイスボックスは当初、夏場が中心の期間限定商品でしたが、カップ容器にかち割り氷が入っているという目新しさから爆発的にヒットし、秋になっても売れ行きが衰えなかったことなどから、1991年から通年販売商品となりました。

 お酒やジュースを容器に入れて飲んだり、中高生が部活動の後や学校帰りに食べたりする商品としても人気で、販売休止後、SNS上では「残念」「毎日食べてたから、ないと困る」「復活、心より待ってます」といった投稿が相次いでいました。

 今年の夏は7月から記録的な猛暑が続き、アイスボックスのほかにも、フタバ食品の「サクレ」が一時販売を休止(再開済み)するなど氷菓の品薄状態が続きました。

 5000万人規模の購買データを分析する「True Data」(東京都港区)が、全国のスーパーのデータを集計したところ、1店当たりの7月の売上額は「アイスボックス<グレープフルーツ>」が前年同月比15.4%増となるなど、アイス類の売り上げは大幅な伸びを記録していました。