45選手が他クラブにローン移籍中のイタリア王者ユベントスなどに影響か

 国際サッカー連盟(FIFA)は欧州各クラブによる選手の囲い込みに制限をかけることになるかもしれない。

 選手を期限付きで他クラブへ貸し出すローン契約での移籍を、1クラブ最大8選手とする計画があるとドイツ紙「シュポルト・ビルト」が報じた。

 なかでも、ローンでの選手移籍が多いセリエAやプレミアリーグのクラブが大打撃を受けるかもしれない。

 ビッグクラブの中でも顕著なのはセリエA王者ユベントスとプレミアリーグのチェルシーだろう。2017-18シーズン、ユベントスから計45選手(ドイツ移籍専門サイト「transfermarkt」参照)が他クラブへローン移籍。若手の青田買いが目立つチェルシーも現在40選手がローン契約でクラブを離れている。

 欧州リーグでは選手登録数は25名に定められているが、各クラブは獲得した選手を期限付き移籍という形で経験を積ませる手法をとっている。クラブにとって才能を確保しておくのに有効な手段として、ローン移籍を活用しているケースも多い。

 今季ニューカッスルに加入した日本代表FW武藤嘉紀は2015年にチェルシーからオファーがあったが、その当時のことを振り返った際には「彼らはポテンシャルを秘めた若い選手とのサインを望んでいて、即座にレンタルで放出し、成長を促す方法を採っていました」と語っていた。

 FIFAはこうしたケースを解消するために、ローン移籍は1クラブ8人までと制限を設けるプランを持っているようだ。21歳以下の選手は除外とする特例は設けられる可能性があるが、それでも多くのクラブは対策を講じる必要がありそうだ。


(Football ZONE web編集部)