現在DL入りもシーズン終盤で復活見込みの右腕、世界一へ必要不可欠

 長丁場のメジャーリーグのレギュラーシーズンも残り2か月を切った。ア・リーグは東地区レッドソックス、中地区インディアンス、西地区アストロズが独走態勢を作っているが、ナ・リーグは各地区とも首位、2位が2ゲーム差以内の大混戦。真夏のデットヒートとなりそうだ。そんな中、米スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」はプレーオフ進出圏内チームのキーマンを選んだ特集記事を掲載。カブスからは故障からの復活を目指すダルビッシュ有投手が選出されている。

 カブスは66勝48敗で2位ブルワーズと2ゲーム差。先発投手ではレスター、ヘンドリクスらが支え、トレード期限前にレンジャーズからハメルズが加わったが、チーム先発防御率4.11はメジャー全体14位と苦しんでいる。同誌は「カブスのローテーションはチームの弱点」と指摘し、この混戦から抜け出せない理由にダルビッシュの離脱を挙げている。

 ダルビッシュは5月下旬に右上腕三頭筋の腱炎で故障者リスト入りし、その後の再検査で右肘の炎症などが判明。今季はここまで8試合に登板し、1勝3敗、防御率4.95にとどまっている。それでも、すでに投球練習を再開しており、レギュラーシーズン終盤での復活が見えつつある。

 同誌は、カブスがブルワーズなどとの混戦から抜け出し、ポストシーズンへ進出するにはダルビッシュの力が不可欠と断言。「カブスが4年連続でリーグチャンピオンシップシリーズに進出し、ここ3年間で2度目のワールドシリーズに進出するためには、ダルビッシュに圧倒的なエースになってもらう必要がある」とエース級の活躍を期待している。

 昨オフにドジャースからFAとなり、スプリング・トレーニング前の2月13日(同14日)に6年1億2600万ドル(約140億円)で加入したダルビッシュ。常勝チームの高い期待に応え、自身初の世界一の栄冠をつかみたいところだ。(Full-Count編集部)