歓喜の輪に押し潰されたカメラマンに海外脚光

 サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会は11日、準決勝でクロアチアがイングランドに2-1で勝利。延長戦までもつれ込む死闘を制し、初の決勝進出を決めた。話題を集めているのが延長後半4分の決勝点の直後の一幕だ。歓喜のあまり、撮影していたカメラマンが、クロアチアの選手たちの“下敷き”になってしまうアクシデントが発生。クロアチア選手が、巻き込んでしまったカメラマンにお詫びのキスをするシーンが話題を呼んでいたが、海外サイトも注目している。

 死闘に決着をつける、延長後半4分のマンジュキッチのゴールの直後だ。コーナーポスト付近で、折り重なって喜びを爆発させるクロアチアの選手たちだったが、付近で撮影していたカメラマンも巻き込んでしまった。下敷きになりながらも、決定的瞬間を逃すまいとシャッターを切り続けるカメラマンだったが、次の瞬間だ。

 怪我がないか、機材は壊れていないかなど、心配したのだろう。歓喜の輪にいたDFドマゴイ・ビダは何事かカメラマンに声をかけると、突然頭にキスをし、さらにハグをして気遣ったのだ。

「クロアチアのW杯での祝福に巻き込まれながらも写真家は撮り続ける」と題し、特集したのは、大手ポータルサイト「ヤフー」豪州版だった。

ヤフーも注目「身をよじりながら、写真を撮りまくっていた」

 フランスの通信社(AFP)のカメラマン、ユーリ・コルテス氏が「クロアチアの手荒い祝福を一笑した」と記事で紹介。「モスクワのルジニキ・スタジアムでまさに信じられない瞬間に、クロアチアの選手たちはどういうわけかユーリ・コルテス氏の上に倒れ重なった」と状況説明を加えている。

「これがより特筆すべき事態になったのは、コルテス氏が撮り続けたことだ。笑みを浮かべながら!」

「左手にカメラを抱えて群れから身をよじりながら、フォトグラファーの右手は広角レンズで写真を撮りまくっていた」

 カメラマンとしてのプロ根性を見せたコルテス氏。クロアチアと同時に、一躍脚光を浴びることとなった。(THE ANSWER編集部)