28日、サッカー日本代表は、W杯グループリーグ第3戦でポーランド代表に敗れたものの、勝ち点で並んだセネガル代表をフェアプレーポイントで上回り、2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めた。だが、試合終盤、コロンビア対セネガル戦の結果を見据えて賭けに出た日本代表が、これ以上の失点を防ぐべく自ら攻めることをやめ、パス回しに終始したことで賛否を呼んでいる。

すると29日のTBS「ビビット」では、サッカー解説者・前園真聖氏が西野朗監督の采配を振り返った上で、批判やリスクを承知で作戦を遂行し、結果を残した点を評価した。

試合の展開が明確に変化したのは、長谷部誠を投入した後半37分だろう。「もちろん(西野監督にコロンビア対セネガル戦の情報は)入ってると思います」という前園氏は、「攻撃にいくんであれば攻撃の選手だったと思うんですけど、その時にメッセージが含まれていて、0-1の状況でもこのまま試合を終わらせるっていうのは西野監督の選択」と続けた。

だが、セネガルが同点に追いつけば、日本の決勝トーナメント進出は消滅する。それでも作戦を決断したことについて「リスクを常に抱えながら、あとはイエローカードをもらわないという色んな状況を考えながら試合を進めていたと。その賭けに出れた」と驚きを隠せない前園氏は、「決勝トーナメントに行くっていうのが最大のミッション」と西野監督の采配に理解を示すと、「したたかに監督が決断をして選手もそれをピッチの中で遂行したと。日本のレベルがまた一つ上がったのかな」としみじみと語った。