北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会のスポークスマンは24日、米国のペンス副大統領の発言をめぐり、米国に対話を求めないとする声明を発表した。朝鮮中央通信が25日、伝えた。

ペンス氏は、米国の保守派が集うイベントで、金正恩党委員長の実妹・金与正(キム・ヨジョン)氏に対して「地球上で最も残虐で抑圧的な体制の中心人物だ」と非難した。

声明は、「ペンスの醜態はそれこそ、政治家としての体裁というものは少しも見られない天下の無頼漢、とてもけしからんならず者としか他には言えないごろつきの行為である」と指摘した。

また、「『独裁政権』『邪悪な政権の中心柱』などと言ってあえて、神聖な朝鮮政権を冒とくし、朝鮮の党中央委員会第1副部長をはじめとするわれわれの祝賀使節をとんでもなく謗ったことに対してはいささかも許せない」と非難した。党中央委員会第1副部長とは金与正氏を指す。

さらに、「われわれの最高の尊厳と体制を中傷、冒とくする者に対しては誰であれ、地球上のどこに居ても最後まで捜し出して無慈悲に懲罰するのが自分の領袖、自分の体制と運命を共にするわが軍隊と人民の気質である」と強調した。

つづけて、「ペンスは、たわいない狂言で米国をどんなに危うい苦境に追い込んだし、自分の境遇はまた、どんな哀れで凄惨な奈落に陥ったのかを自分の目で見ながらそれこそ、つらい時間を送ることになるであろう」と述べた。

その上で、「ペンスのような人間のくずを側近にしているトランプもはっきりと認識しなければならない」とし、「われわれは、いかなる場合にも米国に対話を哀願しない」「われわれの最高の尊厳と朝鮮政権に悪らつに言い掛かりをつける者とは相手にする考えがない」と主張した。