「わが警察署が69匹のネコに占拠された。至急、引き取り手を求む」──。このようなSOSメッセージを携帯電話のオフィシャルアカウントを通じて、発信したのは中国江蘇省長沙市の長沙警察署だ。

 ペット強盗のアジトを突き止め、急襲して犯人を逮捕したまではよかった。だが、盗まれたネコ69匹を放置することができずに警察署に護送したところ、署員がネコの世話に追われ、本来の仕事ができない状況になってしまったというのだ。中国の代表的なポータルサイト「捜狐(SOHU)」網が報じた。

 長沙市では昨年夏ごろから、「飼い猫が行方不明になった」との市民の通報が多くなっており、同署では内偵捜査を進めたところ、強盗団の暗躍が明らかに。彼らは連れ去ったネコをペアリングさせて、生まれた子猫などをペットショップに売り飛ばしていたことのだ。

 中国はここ数年、ペットブームで、イヌやネコを中心にペットを買う市民が増えていることに目をつけて、ネコやイヌを連れ去っていたとみられる。

 同署では強盗団のアジトを家宅捜索して、一味を逮捕したが、アジトで飼われていた69匹のネコも「証拠品」として押収することになった。

 69匹ものネコの世話をするために、ケージやエサを買わなければならず、SNSでは「腹をすかせたネコに餌を与えなければならず、署の予算は破産状態だ」とのメッセージも発した。

 また、ネコたちも急に警察署に連れてこられたため、新しい環境に慣れておらず、朝から真夜中まで鳴き叫んだり、大小便の世話もしなければならないなど、署員は本来の仕事そっちのけで、ネコの世話にかかりっきりとなっているという。

 このため、同署では捜査書類を早急に仕上げて、強盗団を起訴し、ネコの写真を撮るなど、証拠物件扱いを解除。市内の動物保護団体を通じて、ネコの引き取り手を募集している。

 同署は、「とくに、食いしん坊のオレンジ色のネコを早めに引き取ってほしい。このままでは、署の予算がパンクしてしまいます」や、「オスとメスは別々に保護した方がいいね。子猫を生んで、どんどん増えてしまうからね」など警察らしからぬユーモラスなメッセージも出すなど、「心優しい警察官がたくさんいる長沙警察署」と評判。そんなことから、同署のオフィシャルアカウントのアクセス数がうなぎ上りになっているという。

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