関東では、4年ぶりの大雪となったが、今シーズンは強い寒波の襲来が各地で想定されており、普段降雪がない地域でも積雪することが想定される。

そこで、JAFが「走れても止まれない、雪道のノーマルタイヤ」という動画を作成し、ノーマルタイヤの雪道での危険性を公開しているので、ご紹介しよう。


この動画では、ノーマルタイヤ、スタッドレスタイヤ、オールシーズンタイヤ、ノーマルタイヤ+チェーン、ノーマルタイヤ+オートソック、ノーマルタイヤ+スプレーチェーンの6種類のタイヤを使って、時速40kmで走行時の制動距離の比較が行われている。

なお、テストコースは、雪が踏み固められた状態の圧接路と、氷結した路面(アイスバーン)の氷盤路の2タイプの路面となっている。



まずは、圧雪路での制動距離の比較だ。

ノーマルタイヤでの制動距離は29.9m。最短距離の17.3mで停止できたスタッドレスタイヤと比較すると約1.7倍も制動距離が違うのだ。

つまり、雪道で前方のスタッドレスタイヤを装着したクルマが急停止した場合、ノーマルタイヤで追走していると約12.6m以上の間隔が空いていないと追突してしまうことになる(今回のテスト条件の場合)。

また、タイヤチェーンを装着していても、かなりの制動距離が必要となるので注意が必要だ。


氷盤路の場合は、さらに制動距離が伸びる。

ノーマルタイヤでの制動距離は105.4m。例えば、クルマ1台5mとした場合、なんと21台分の制動距離が必要となるのだ。このような車間距離は通常走行ではとることは難しいので、ノーマルタイヤで氷盤路は止まれないと表現しても大げさではないだろう。

最短距離で停止できたのはノーマルタイヤ+チェーンで59m。スタッドレスタイヤの制動距離78.5mと比較してもチェーンの方が氷盤路での制動距離が短い。今回試験で使われたチェーンには、スパイクピンが装着されていたので、氷盤路での制動距離が高い結果となったが、チェーンの種類によって制動距離は変わりそうだ。

いずれにしても圧雪路と比較すると制動距離が大幅に伸びるので注意が必要だ。

なお、ノーマルチェーン+スプレーチェーンの場合、ノーマルタイヤ以上に制動距離が伸びてしまっているので、降雪後の氷結時は使わない方が良さそうだ。


今回のテストを比較すると、ノーマルタイヤは走ることが出来ても、止まれないという表題のとおり、ノーマルタイヤの圧雪路、氷盤路の制動性能が非常に低いことが分かる。

また、圧雪路はスタッドレスタイヤ、氷盤路はノーマルタイヤ+チェーンが一番性能が高いという結果となっている。

ノーマルタイヤのドライバーは、圧雪路、氷盤路での運転を控え、スタッドレスタイヤのドライバーも雪が溶けたり凍った氷盤路になった場合は、より慎重に運転することが必要だ。

また、氷盤路の急坂ではスタッドレスタイヤでは止まれない場合もあるので、スパイクが装着されたチェーンを装着することをおススメする。

チェーンの装着方法については、以前ご紹介したこちらの記事も参考にして欲しい。

※タイヤ、チェーンの種類や駆動方式などで制動性能は大きく異なります。
※出典:JAF

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