翌日は「あした」、2日後は「あさって」だが、広い地域で3日後を示す「しあさって」からを表す言葉には地域差があるという。

そこで、Jタウン研究所は「明後日の翌日、つまり3日後はなんと呼ぶ?」「明後日の翌々日、つまり4日後はなんと呼ぶ?」の2つをテーマに、都道府県別のアンケート調査を行った(総得票数それぞれ892と615、2017年9月4日〜12月25日)。果たして、その結果は―――。

「しあさって」が4日後の地域も

まずは「明後日の翌日」、つまりは3日後の呼び方から見てみよう。

全国的に緑色に染まり、「3日後=しあさって」でほぼ統一が取れているといっていいようだ。


無色の県は投票なし

しかし、その中において「ささって」を強く主張したのが三重県だ。「ささって」は三重県、伊勢志摩地方で使われることのある「3日後」を意味する方言なのだという。NPO法人「伊勢志摩バリアフリーツリーセンター」の公式サイトでもこちらの言葉について解説されており、それによると、

「『ささって』これは伊勢志摩地方で3日後を意味した言葉である。 3日後といえば、『しあさって』でしょ?となるかもしれないが、 ちゃんと『しあさって』という言葉もあります。4日後の意味で...」

とのことだ。全国的には「しあさって」は3日後だが、三重県においては4日後を指すため、時間のずれが生じてしまうという。とはいえ、最近ではあまり使われないようで、

「でも最近地元でも聞かなくなった言葉なので、たまに使うと混乱しつつある方言です。伊勢志摩人に日時を確認するときは、○日○曜日ときちんと確認しましょう」

との注釈も付け加えられている。

様々な表現の乱立を感じさせた「4日後」の呼び方

もう1つのアンケート、「明後日の翌々日」、つまり「4日後」についての投票結果がこちらだ。ほぼ緑一面だった「3日後」とは打って変わり、呼び方の地域差が確認できる。


無色の県は投票なし

こちらの主役は、広辞苑で「(東日本で)あさっての次の日。(東京で)あさっての翌々日」と定義されている「やのあさって」だ。

こちらの図での分布と「3日後」の地図を比較すると、「やのあさって」が持つ「(東日本で)あさっての次の日」という意味は薄れていることが分かった。

また、少数ではあるが、「(東日本で)あさっての翌々日」という意味も持つ「しあさって」も支持を集め、「ごあさって」がトップとなる地域も散見された。

注目すべきは「その他」地域だ。東北以外にもちらほらとトップと同率の票を投じられ、灰色や灰色交じりの地域がいくつも存在するのだ。

これは、明日、明後日、しあさってまではある程度全国的な統一が取れている一方で、「4日後」ともなると、それぞれの地域限定の呼び名が多数存在しているという可能性を示唆している。

他の地域の人と待ち合わせをするときは、明日や明後日ならともかく、それ以降の場合は「○日後」や日付で指定した方がベターなようだ。