あるユーザーが12月16日、Twitterで“今日はポリゴンショックの事故から20周年の日です。もう許してあげてください。”とツイート。これを受け、「ポリゴンショック(ポケモンショック)」が起こった当時を振り返るなどネットで話題になっている。

「ポリゴンショック」は1997年の12月16日、アニメ『ポケットモンスター』(テレビ東京系)の第38話「でんのうせんしポリゴン」放送回で発生した大規模な放送事故。同局が公開している資料によると、アニメを見た全国で700人以上の子どもたちが発作を起こし、救急車で運ばれる事態となったという。ただし、この数字には自宅に気分が悪くなった人などを含まないため、実際の数は定かではないが、視聴率16.5%から算出した場合、ポケモンの対象年齢である4〜12歳の子どもたちのうち約345万人が見ていたと推定されるという。

テレビ東京は原因究明などを行うため、『ポケットモンスター』を98年4月まで放送中止に。連日のようにテレビや雑誌など多くのマスコミに取り上げられ、一部ではポケモンそのものへの中傷に発展をみせるなど報道が過熱していた。

調査の結果、原因は激しい光の点滅が多用されたことだとされた。特にピカチュウが敵のミサイルに向かって「10まんボルト」を放ち、赤と青が交互に激しく点滅した場面が顕著で、そうした演出によって、視聴した子どもたちの一部に、吐き気やめまいなどを引き起こす「光過敏性反応」が生じたという。この事件をきっかけに、現在ではお馴染みの「テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見てね」といったテロップが流れるようになった。

Twitterでは、

“当時の被害者です。病院に運ばれました。あんまり記憶が無いのですが、一緒に見てた妹は大丈夫だったのでこどもによるかもしれませんね。”
“ポリゴン大好きっ子だった俺はクラスの女子(好きだった女の子)が倒れたのを知ってポリゴン好きとは言わなくなったのであった”

と当時を振り返る声が上がっているほか、

“本当の犯人はピカチュウでポリゴンは冤罪を着せられてるだけなんだよなぁ”
“ポリゴン好きなんですが、本当にもう勘弁してやれよ。アニメの分はスペで活躍してるけど、動くポリゴンをまた見たいです”
“この事件の後、アニメに映るポリゴンを見たものは誰もいないという…本 当 に あ っ た 怖 い 話”

と、そもそもポリゴンのせいではないと擁護する声やあの一件以来アニメに登場しなくなったとされるポリゴンの再登場を望む声も多数。

「ポリゴンショック」と呼ばれるように、長年にわたりポリゴンに“濡れ衣”が着せられてきた。例年この時期になると、「ポリゴンは悪くない」と擁護する声が上がり、「悲しい事件」として記憶が蘇るファンも少なくない。

また、ツイートには微笑むポリゴンの画像も添付されている。「もう許してあげてください」とつぶやいたのは、ユーザーも胸を痛めていたのだろう。事件から20年が経ち、この一件を知らない世代もいる。このツイートには、当時アニメを見ていた世代の人たちだけでも、「せめて忘れないであげてほしい」との思いが込められていたのかもしれない。
(山中一生)

■関連リンク
@KENZEN413
https://twitter.com/KENZEN413/status/942001120762740743
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