今年7月をもってE-girlsを卒業、Dreamのグループでの活動にひと区切りを迎え、ソロ活動に専念しているDream Ami。2015年のソロデビューからの楽曲を収録した、待望のファーストアルバム『Re: Dream』を10月4日にリリースする。「ソロになったとしても、自分が未来へと進む強い気持ちは変わらない」――これまでの苦悩、そしてこれからへの強い意志をつづったアルバムタイトルとリード曲。Amiは、この先も自身の夢を追い求め続けていく。

撮影/祭貴義道 取材・文/渡邉千智 制作/iD inc.
ヘアメイク/福田 翠(Allure) スタイリング/後藤則子(Post Foundation Inc.)

パッケージ全体から、等身大の自分を表現したかった

Amiさんといえばピンク色というイメージですが、今回のアルバムのアートワークもピンクがとても可愛いです。イメージはAmiさんからお伝えになったのですか?
ありがとうございます! 毎回アートワークは、私からイメージをお伝えしてそれを反映してもらうことが多いです。今回に関しては、チェック柄を入れてほしいですとお願いして、このようなジャケットに仕上がりました。
なぜ、チェック柄だったのですか?
単に私が今チェック柄にハマっているから…です(笑)。 最近、よくチェック柄に目がいくんです。そういう私の“今”を反映しているジャケットになりました。あとは…後付けですけど、“Ami”にちなんで、“編み編み”とか(笑)。
たしかに、お名前と重なりますね(笑)。
タイトルも『Re: Dream』なので、ここから新たにいろんな出来事、思いが交差して編み込まれている…と、いろんなふうに捉えられるなとも思いました。
そんなアルバム『Re: Dream』のコンセプトとは?
曲によってテーマも曲調も歌詞も違うんですけど、ソロでのはじめてのアルバムなので、先ほどお話した“今”の私というような、等身大の自分をパッケージ全体で表現したいと考えていました。今の自分が好きなチェック柄を使ったり、今の自分が感じていることを歌詞にしたりと。あとは、はじめてのアルバムなので、はじめてのことに挑戦したいという想いもありました。
はじめてのこととは?
新曲の『XOXO』では、はじめて失恋ソングとして歌詞を書き、同じくはじめてスウェーデンでレコーディングをしたり、MVもはじめて海外で撮っていただきました。『Re: Dream』では、ソロではじめてダンスもしています。
『XOXO』はイントロから切なさが込み上げてくるような楽曲ですね。アルバムで失恋ソングを書きたいという思いがあったのでしょうか?
書きたいという気持ちがあって…というよりかは勝手に書きました(笑)。私が歌詞を書くときは、デモ(※制作途中の音源)を聞いてメロディやアレンジからイメージをふくらませていくことが多く、「この曲はこういう歌詞の方向性が合うんじゃないか」と考えるんです。
『XOXO』のデモを聞いたときは…。
この曲は、ピンク色の幸せがたっぷり! というよりかは、悲しさや寂しさを歌詞に乗せるほうが合っているんじゃないかと思い、失恋ソングを書こうと決めました。
はじめての失恋ソングを書いてみて、筆の進み具合はどうでしたか?
書いたことのないテーマだと、けっこうスラスラと書けたりするんです。似たようなテーマで書くときのほうが、「違う角度から書かないと」という意識があって、私には難しくて。もちろん、悩んだところもあったんですけど、自分のなかにある失恋のイメージを素直に書きました。
失恋ソングも、Amiさんの実体験がもとになっているのでしょうか?
そうですね(笑)。『XOXO』に限らず、歌詞は、自分の実体験からイメージを付け加えて書いています。まだ歌詞を書きはじめてからそんなに作品を重ねているわけではないので、今は実体験や自分の価値観をもとに書いています。そのうちに、自分の頭のなかで物語をふくらませて書けるようになりたいです。

驚きの連続!? スウェーデンでの『XOXO』収録秘話

先ほどもお話にありました『XOXO』は、スウェーデンで収録をされたんですよね?
はい。これまで、E-girlsとしてもソロとしてもスウェーデンの作家さんに曲を書いていただいたことがあったので、音楽の本場であるスウェーデンはどんなところなんだろうっていう興味は、もともと持っていました。行ったこともなかったですし、作家さんにお会いすることもなかったので、本場の設備はどんなふうで、どのようにレコーディングするのか、すごくワクワクしてました。
いろんな興味を持って現地に行かれて…。
レコーディングは普段使っているようなスタジオではなくて、作家さんがいつも曲を作っている事務所に簡易的な収録ブースを作ってもらって録ったんです。正直、日本でいつもレコーディングをしている環境のほうが、いろんな機材が整っていたので、それにはすごく驚きました!
本場ですから、いろんな機材が整っているのかなと思ってしまいますね。
ミキサーもなかったので、最初は私も「大丈夫なのかな…!?」と思ってしまうほどでした(笑)。でも、もしかしたら、レコーディングということに対して、現地の方は機材をガチガチに固めてやる、という特別な意識がないのかもしれないと感じました。
歌が生活の一部に溶け込んでいる感覚なのかもしれないです。
はい。まさにそんなふうに感じたんです。レコーディングに対するフランクさがあったからこそ、私もいい意味で考えすぎず歌うことに集中できたのだと思います。日本で作っていたら、こういうサウンドはできあがらなかったなと思います。
スウェーデンで録ったからこそのよさが出ている?
そう思います。ディレクションも、自分が気にしているところは逆に指摘されず、すごく面白かったです。あと、日本で録るときは、5、6回歌って、そのなかからいいテイクを使う場合が多いですが、今回は納得いくまで録りました。20、30テイク録った部分もありましたし、逆に1テイク目からよくて、1テイク目で終わったこともありました。普段と違うチーム、環境で作らせてもらったのですごく新鮮でしたし、自分の視野が広がった感じがしました。
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