7月からWOWOWで放送され話題を呼んだ向井理(35)と斎藤工(36)W主演ドラマ「アキラとあきら」。原作は直木賞作家・池井戸潤氏(54)で、5月に発売されたばかりの最新刊。池井戸作品は昨年7月発売の「陸王」が役所広司(61)主演で、10月からTBS系で放送される予定だ。
 
「池井戸氏は11年に『下町ロケット』で直木賞を受賞。以後、それ以前の作品まで含めてWOWOW、NHK、民放キー局、そして各映画会社で争奪戦が繰り広げられてきました。主要作品は、すべて映像化され尽くしてしまったほどの勢いです」(出版関係者)
 
来年には、「TOKIO」長瀬智也(38)主演の映画「空飛ぶタイヤ」が公開予定。同作はすでに仲村トオル(52)主演で、09年にWOWOWドラマとして放送されている。にもかかわらず、再び映像化されることになったのだ。
 
「空飛ぶタイヤ』は大手自動車メーカの大型トラック脱輪による死傷事故やリコール隠しが盛り込まれているので、まず民放ではできません。ただWOWOWは民放キー局のようにCMスポンサーを気にする必要がないので躊躇なく映像化できるのです。制作担当者もかなり嗅覚が鋭いことで知られているので、ヒットが期待されています」(前出・出版関係者)
 
そんな状況に困り果てているのが、“視聴率至上主義”の傾向が高まる民放キー局だという。
 
「民放キー局では企画が“枯渇”しています。視聴率にこだわりすぎるあまり、昔のように『オリジナルドラマをヒットさせたい』という気概がなくなってきています。直木賞作家・東野圭吾氏(59)作品の争奪戦が激化したこともありましたが、こちらもすでに映像化され尽くしている状態。人気作家の原作を持ってきて、キャストのネームバリューで視聴率を取りにいく。そんな手法が主流になっていきそうです」(芸能プロダクション関係者)
 
人気作家の作品は今後、ますます重宝されそうだ。