結婚を考える相手と付き合っていても、「理想の相手かどうか」を突き詰めて考えた際に自分から振ってしまうアラサー女性は少なくないようです(写真:irodori / PIXTA)

明治安田生活福祉研究所が行った「男女交際・結婚に関する意識調査」の結果から、25〜34歳のアラサー世代の結婚についての意識と実態を3回に分けてご紹介します(本記事は第2回)。★第1回目はコチラ
直近の2015年の調査によれば、平均初婚年齢は夫が31.1歳、妻は29.4歳と、ちょうど結婚というライフイベントに直面する年代です。男女交際・結婚への意識をめぐって、いったい、どのような傾向が見られるのでしょうか。
※なお、本稿では「アラサー」を「20代後半」(25〜29歳)および「30代前半」(30〜34歳)と定義します。

アラサー男性の約6割が「結婚意識した交際」の経験ナシ

まず、異性と交際する際に結婚を意識している人はどのくらいいるのでしょうか。25〜34歳の未婚者に対して、結婚を意識した(させられた)交際経験があるかどうかを尋ねてみました。すると、最も多くの比率を占めたのが、「結婚を意識した(させられた)交際経験はない」と回答した人で、男性約6割(20代後半63.7%、30代前半61.7%)、女性約4割(20代後半38.6%、30代前半40.3%)でした。

また、30代前半を見てみると、男女ともに少なくないのが「結婚を意識した(させられた)交際経験があったが、交際は終了している」と回答した人の割合です。男性23.3%、女性33.5%にも上り、「結婚を意識した交際経験があって継続中」よりも多くなっています。

結婚を意識した(させられた)交際だったのに、なぜ交際が終了してしまったのでしょうか。そこで、自分か相手のどちらから交際を終わらせたのかを尋ねたところ、「こちらから交際を断った」は女性が48.2%で、男性の33.0%より15.2ポイント高くなりました。

「本当に理想の相手なのか」と思い交際やめる女性

次に、「こちらから交際を断った」と回答した人に対して、結婚を意識した(させられていた)のになぜ自分から交際を断ったのかを尋ねたところ、相性や結婚条件は別として、現時点では自分から積極的に相手との結婚を望んでいない場合(「結婚や交際よりも仕事や趣味等の時間を優先したかった」+「相手は結婚を望んでいたが、自分は望んでいなかった」)が男性は33.0%と、女性の18.3%より14.7ポイントも高くなりました。

一方、女性のほうが高い割合を占めたのは、「結婚相手としても交際相手としてもそもそも相性が合わないと思った」、そして「本当に結婚相手としてこの人でよいのか迷ったから」「ほかにもっといい人が現れると思ったから」がそれぞれ男性に比べて高くなっています。ここからは、現在の交際相手が本当に理想の相手なのか、もっといい人がいるのではないか、と思い悩むアラサー女性像が見えてきます。

女性から交際を断ることが多い中、女性は結婚相手をどのように見極めているのでしょうか。25〜34歳の未婚女性に対して、結婚したいと思っている交際中の男性がいると想定してもらい、その男性がなかなかプロポーズしてくれない場合にどうするかを尋ねました。

その結果、結婚への意識が高い「交際する際には将来結婚することも考える」「結婚したいと思える人としか交際しない」女性では約4割が、また、「交際する際に結婚のことはまったく意識していない」女性でも約3割が「自分からプロポーズする、または相手が自分と結婚する意思があるかを確認する」と回答しています。プロポーズは男性がするもの、という意識はいまだに根強く残っていますが、場合によっては自分から持ち掛けるという女性も一定割合存在することがわかります。

加えて、自分と結婚する意思があるか交際相手に確認したけれども態度が煮え切らない場合に、別れるかどうかを尋ねてみました。すると、結婚への意識が高い「結婚したいと思える人としか交際しない」女性の68.5%、「交際する際には将来結婚することも考える」女性の58.7%が、「その人とは別れる」と回答しています。

結婚したくない相手でも交際は続けるアラサー女性

前のケースとは逆に、自分としては結婚するつもりがない交際相手からプロポーズされた場合にどうするかを尋ねたところ、約7〜8割は交際を継続する意向でした。また、「将来的には気が変わる可能性もあるため、結婚の意思を明確に示さずに交際を継続する」が「結婚したいと思える人としか交際しない」女性でも44.0%、それ以外の女性では約6割(「交際する際に結婚のことはまったく意識していない」55.1%・「交際する際には将来結婚することも考える」61.3%)とそれぞれ最も高くなっています。