2015年の破産から最短でセリエB昇格を果たしたパルマの歴史を特集

 イタリアでかつて“ミラクル・パルマ”として名を馳せるも2015年夏に破産し、新組織として再スタートを切ったSSDパルマ・カルチョ1913は、4部からの出直しとなったが、2季連続での昇格に成功。

 来季のセリエB(2部)への参戦が決定した。イタリア衛星放送局「スカイ・スポーツ」は、パルマ栄光の歴史として特集。元日本代表MF中田英寿も名を連ねている。

 中田はパルマの“レジェンド”でもある、イタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォン、元イタリア代表DFファビオ・カンナバーロ、元フランス代表DFリリアン・テュラム、元アルゼンチン代表MFファン・セバスティアン・ベロン、元アルゼンチン代表MFネストロ・センシーニ、元アルゼンチン代表FWエルナン・クレスポ、元コロンビア代表FWファウスティーノ・アスプリージャなどと並んで称賛されている。

 中田は2001年にローマの一員としてスクデット(リーグ優勝)を経験し、翌シーズンに当時のアジア人選手最高額の移籍金約33億円でパルマに加入。「10番」を背負ってプレーした。リーグ戦では期待された優勝争いを演じることはできなかったが、イタリア杯で優勝。これが現在に至るまで、パルマの最後のタイトルとなっている。

イタリア杯決勝で決めたゴールを回顧

 同局の特集では、そのイタリア杯制覇がピックアップされ「パルマの歴史のなかで偉大な10番の一人。イタリア杯決勝の第1戦で、ユベントスからゴールを決めて優勝に導いた。ローマでチャンピオンになってやってきた日本人は、2004年1月にチームを去った」と記されている。

 失意の破産と4部からの再出発を経て、ここまでは最短で昇格を果たしてきたパルマ。中田が10番を背負ってプレーしたかつての名門は、セリエBの壁も破り、最短でのセリエA復帰を果たせるだろうか。

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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images