Microsoftが、指紋センサを搭載したキーボード「Microsoft Modern Keyboard with Fingerprint ID(以下Modern Keyboard)」をひっそりと発表しました。デザインは既存のSurfaceキーボードとさほど変わりませんが、Windows Helloに対応した指紋センサーを目立たない場所に搭載しているのが特徴です。



Modern Keyboardの外観はSurafceキーボードとほぼ、というか全く同じです。ではどこが違うのかというと、Surfaceキーボードでは右Windowsキーが鎮座する位置(右のALTキーの隣)に、指紋センサーキーを搭載しているところ。見た目は通常のキーと同じで、言われなければ指紋センサーとわからないほど。Microsoftとしては、タイピングの経験を損なわないように指紋センサーを他のキーのなかに紛れ込ませたかったということで、このキーを「Hidden Fingerprint Sensor」と命名しました。

PCとの接続方法はBluetoothまたは有線。バッテリは充電式で、フルチャージで約4か月使用可能。SurfaceキーボードがBluetooth接続のみ、バッテリも単4電池を使用していたことを考えると、あとから発表されたAppleのMagic Keyboardをかなり意識しているようにも思えます。Magic KeyboardはBluetoothのほかLightningケーブルで有線接続が可能、充電もLightning経由でおこなえます。

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なお、発表直後はWindows 10のほか、Windows 8やMacOS、Androidとも互換があると表記されていましたが、記事執筆時点ではWindows 10(32/64bit)のみの対応に修正されています。これはおそらく、指紋センサー対応が関係している推測できるものの、日本で発売されたときには注意すべきポイントと言えるでしょう。



なお、キーボードと同時に、新型マウス「Microsoft Modern Mouse」も発表されました。こちらの見た目もSurfaceマウスと同じで、仕様的にも何が変わっているのかが今ひとつはっきりしていません。金属製のスクロールホイールや、クリックやスクロール音の静音性を謳っていますが、これらはSurfaceマウスにも当てはまる特徴です。



読み取り方式や解像度などの詳細仕様は明らかにされておらず、変更されているとすればこの辺りの可能性が高そうです。ただ、単純に新型キーボードに合わせてSurfaceマウスの名称を変更した、ただのマイナーチェンジバージョンということもありえます。



価格はModern Keyboard with Fingerprint IDが$129.99(約1万4000円)、Modern Mouseが$49.99(約5500円)。どちらも「近日発売」とはなっているものの、いずれも製品ページが公開されただけ。より詳細な情報の発表が待たれるところです。

編集部追記:日本のマイクロソフトのページを覗いてみると、「Microsoft Modern Keyboard (指紋認証センサー付き)」のセットアップ方法が掲載されています。このページには「Microsoft Modern Keyboard (指紋認証センサー付き) は Surface キーボード (指紋リーダー付き) とも呼ばれます」との記述があることから、両者の違いは指紋認証センサーの有無だけの模様。さらに動作環境は「ご使用の PC で Windows 10 Anniversary Update 以降が実行され、Bluetooth 4.0 LE 以降が搭載されている必要があります」とのこと。なお、日本語のページにセットアップ方法やトラブルシューティングが記載されていることから、近いうちに日本でもこのキーボードが発売されると考えて良さそうです。