眼科手術は繊細な網膜の性質と術野の狭さから、熟練の外科医でも網膜に損傷を与えてしまうことがあります。そんな眼科手術を1ミクロンの精度で実施できるロボットが開発され、世界で初めてロボットを使った眼科手術が成功しています。人間の外科医と比較したところ、ロボットの方がはるかに出血が少なく、網膜への損傷も少なかったとのことです。

Robot Completes Delicate Eye Surgery in First

http://www.livescience.com/59014-robot-performs-delicate-eye-surgery-in-first.html

Robot Eye Surgeon Is 10x More Precise Than The Most Steady-Handed Human | Digital Trends

https://www.digitaltrends.com/cool-tech/robot-eye-surgery-uk/

眼科手術用のロボットを開発したのは、オランダの開発企業Preceyes。イギリスの病院で12人の患者が集められ、半分がPreceyesのロボットを使うグループ、もう半分が外科医のみのグループによって、網膜上の微細な膜の除去などを含む眼科手術が行われました。両グループとも手術に成功しましたが、ロボットを使ったグループの方が眼球へのダメージがはるかに少なかったとのこと。



Preceyesのロボットは訓練を受けた外科医が、ジョイスティックとタッチスクリーンで操作して手術を行うもので、1ミクロン単位という、人間では不可能なレベルの精度で動作するとのこと。これは外科医のみで手術を行う場合に比べて10倍の精度に匹敵します。今回のテストを取りまとめたNuffield Department of Clinical Neurosciencesの医療科学部門のマルコ・ベリーニ氏は「補助ロボットを使って眼科手術が行われたのは世界でこれが初めてです」と話しています。



今回のフィードバックを受け、Preceyesは汎用性と信頼性を高めるべくプロトタイプの最適化を行うとのことです。