恋する女の子の気持ちを、独自の世界観で表現し続けるFlowerが、14thシングル『MOON JELLYFISH』を4月26日にリリースする。昨年は初のベストアルバムを発売し、全国20カ所22公演を巡ったツアーでは、ライブビューイングを含め6万人を動員した。「自分たちから発信する力がついてきた」と振り返る彼女たちに、新曲に込めた思いや今後の展望を語ってもらった。6人の絆が垣間見える、プライベートのエピソードも必読です!

撮影/川野結李歌 取材・文/古俣千尋 制作/iD inc.
スタイリング/粟野多美子 ヘアメイク/福田 翠、山田佳苗、永井友規 (Allure)
企画/ライブドアニュース編集部

最新曲は女の子が共感できる、熱くて切ない恋心

14thシングル『MOON JELLYFISH』について、お話を聞かせてください。まずはリーダーの重留さんから、曲のご紹介をお願いできますか?
重留(真波/performer) フラフラした男の子に対する感情を、「触ると痛い」というクラゲ(JELLYFISH)の特徴と重ねあわせて表現した曲です。音だけ聞くと、キラキラして明るい印象に聞こえがちなのですが、歌詞では女の子なら誰もが味わったことのあるような苦しさを歌っていて。伶菜の歌声も切なくて、とても共感していただける楽曲になっていると思います。
▲重留真波(performer)
歌詞からも、はかなげで切ない恋愛を連想します。みなさんが歌詞のなかで、とくに好きなフレーズはありますか?
中島(美央/performer) ハッとさせられるようなワードがたくさん散りばめられている曲なのですが、なかでも私は、「揺れて揺れて揺れて眩暈(めまい)がするわ Heartだけ40℃の熱あるみたい」という表現が素敵だなと思っています。聞いただけで、恋愛をしているときの、胸の内から湧き上がってくるような熱い気持ちを思い出せるんです。
佐藤(晴美/performer) 「思い切ってその綺麗な肌に触れようとすればチクッと胸を刺す」というところも、すごく心が痛い部分ですよね。この『MOON JELLYFISH』にしか生まれないような切なさだし、恋愛しているときに抱く感情をすごく表現していて、私はここが一番グッときます。
▲中島美央(performer)
▲佐藤晴美(performer)
▲鷲尾伶菜(vocal・performer)
ボーカルの鷲尾さんが、歌うときに、とくにチカラを入れたところは?
鷲尾(伶菜/vocal・performer) アップテンポの曲なので、そのぶん、しっかりと歌詞の内容に沿った表現ができるように心がけました。1番、2番と続いたあとのDメロ(※サビ以外のメロディーで、順にAメロ・Bメロ・サビと続く)は、曲のなかでも、もっとも盛り上がる部分なので、とくに大切に歌っています。
Dメロはとくに注目ポイントなんですね。そして、切ない恋心をカッコよく美しいダンスで表現したミュージックビデオも見応えたっぷりです。撮影の雰囲気は、いかがでしたか?
藤井(萩花/performer) これまでのミュージックビデオでは、照明やカメラワークなどはプロの方にお任せするという意識だったのですが、今回は本番中に、「ちょっと、こうしてみようか」とか、「このパターンもやってみようか」って、監督さんと一緒に自分たちからもアイデアを出しながら作る場面が多かったと思います。昨年のツアーを通して、ひとりひとりから「発信する」ことが、自然とできるようになったのかなと。
坂東(希/performer) 私もそう思います。監督さんも、デビューの頃からジャケット写真などのディレクションをしてくださっている方で、私たちのことを本当によく知ってくれているんですね。だから私たちも、「こうしたい」という意見を伝えやすかったですし、監督と一緒になって「作り上げる」ことを意識してできた撮影でした。楽しかったです!
▲藤井萩花(performer)
▲坂東 希(performer)
カップリング曲は『とても深いグリーン』。こちらも胸にグサリとくる楽曲ですよね。
鷲尾 はい、失恋ソングですね。好きな人への気持ちをグリーンという色にたとえているところが素敵な表現だなと思いました。ひとつひとつの歌詞から、「ああ、こういうシチュエーションだったんだろうな」「このとき、こういう気持ちだったんだろうな」ってリアルに想像ができるんです。恋愛している方なら誰でも共感できるし、孤独感を味わえるバラードになったのではないかなと思います。

2度のツアーを経て実感した、Flowerとしての成長

今年で結成から6年目。1月には2度目の単独ツアー、『Flower Theater 2016〜THIS IS Flower〜』を終えたところですが、ツアーを通して変化や成長はありましたか?
重留 そうですね。ツアーでは自分たちで構成や衣装などのアイデアも出させていただいたりと、考えるところからパフォーマンスするところまで、気持ちを込めて作り上げるという経験ができました。楽曲に対しても、表現することに対しても、前よりみんなが深く考えるようになって、どんどんアイデアも出るようになって。そういう面で、成長できたなと思います。
藤井 これまで5年間やってきて、Flowerとしては2度のツアーも経験して、「具現化する」ということをそれぞれのやり方で学べているのかなと思います。自分の経験や吸収したことを積極的に行動に移したり、言葉にできるようになったというか…。これまでは、自分たちの環境、状況、立場では「まだできないだろうな」って思うことが多かったけど、いろいろ経験した今だからこそ言い出せること、生み出せることが増えたのかなと思います。
中島 長期間のツアーを通して、「続けることの大切さ」に気づけた気がしますね。ひとつのことを繰り返して発信していくことによって、はじめて見つかることがありました。それは、続けてみないと見えないものなんですよね。EXILE HIROさんがよく言われる、「継続は力なりって、大事なことなんだよ」っていう言葉の本当の意味が、身にしみてわかりました。だからこそ、これからも続けていかなくてはと、感じています。
モデルやドラマ・CMなど、それぞれがマルチな活動をされていますね。お仕事をするうえで、いつも心がけていることはありますか?
佐藤 表現することに手を抜かないこと、ですね。アーティストとして第一に活動させていただいているという責任感、FlowerでありE-girlsである自分の責任感を常に持って、どんなお仕事をしているときも意識しています。
坂東 たとえばFlowerのライブ中だったら、伶菜さんがアレンジを入れて歌っていたりすると、パフォーマーとしての自分自身も心が動いたり、感動したりして、自分の動き方が変わったりするんですね。そういう、「瞬間、瞬間を大事にする」ということを、いつも心がけています。

ピザやグラタン…仕事の後は6人でご飯することも

ここからは、プライベートのこともお聞きしたいと思います。みなさんは、全員で一緒にご飯を食べに行くこともあるんですか?
重留 ありますね。外食もしますし、誰かの家に行って食べたりもします。
そういうときは、仕切りはどなたが?
重留 私か美央ですね。この前は美央の家に、みんなで一品持ち寄って集まりました。家だと、突然誰かが料理を始めることも多いです。夜中にいきなり、晴美と希がフライドポテトを揚げ出したりとか(笑)。
(笑)。みなさん、料理も作るんですか?
重留 伶菜はよく作っているし、美央も自炊しているよね。
佐藤 美央さんのグラタン、おいしいんです! コロッケのグラタンバージョンみたいで。
中島 カニクリームコロッケもどきみたいなのを、作ったんです。
坂東 あれ、おいしかったぁ!
重留 あと、自分たちで作るわけじゃないんですけど、一時期はみんなでピザにハマっていました。
藤井 そうだった! ピザばっかり食べている時期あったよね(笑)。
Flowerのみなさんが夜遅くにピザって、ちょっと意外かも(笑)。
重留 仕事が終わった後に、食べていましたね。ひとりになりたくないからって、誰かの家に集まったりして。
佐藤 あの時期は本当に、ひとりになりたくなかったんですよね。
重留 だいたい、仕事終わりに晴美が、「帰っちゃうんですかぁ?」みたいな感じで言うから、「じゃあ、ごはんでも食べる?」って、そのまま集合(笑)。
楽しそうですね!
佐藤 私はこの前、伶菜さんの家でクッキーを作りました。クッキーを焼くのが、最近のマイブームなんです!
鷲尾さんのお家で?
鷲尾 そうなんですよ。ちょっと迷惑〜!(笑)
藤井 この前、みんなに作ってきてくれたんです。ちょうどホワイトデーだったんですけど、その日がホワイトデーと知らずに、手作りのクッキーを渡してくれて(笑)。おいしかったです。
佐藤 一度、伶菜さんの家に残っていた材料で作ってみたら、ハマっちゃって。自分の家のキッチンではやる気にならないので、材料を伶菜さんの冷蔵庫に入れておいて、作りたいときに作っています(笑)。けっこうストレス発散になるんですよ。こねたりして、無心になれるんです!
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