7日に行われたJ1第6節、浦和レッズ対ベガルタ仙台の一戦は、スタメンに日本代表経験者9人が名を連ねる浦和が、7-0の大差で圧勝した。すると8日放送、テレビ東京「SPORTSウォッチャー」では、サッカー解説者・セルジオ越後氏が同一戦を振り返り、Jリーグの理念を見直すべきと訴えた。

「力がないならJ1昇格を諦めろ!」と切り出したセルジオ氏は、まずJリーグの成り立ちを語った。「Jリーグ25年くらい経ってるんですけど、日本はワールドカップに出れなかった」と前置きすると、韓国がプロリーグを作り、日本より先にW杯出場を実現した過去に触れ、「日本のサッカー関係者がプロリーグを作らなかったらワールドカップに行けないんだって。それでJリーグを作った」などと説明した。

そして、Jリーグ発足の背景を「日本代表を強くするため」としたセルジオ氏は、「見事にすぐ初出場でフランス大会に出た。それからサッカーブームになって日本でもワールドカップやって」と一定の評価をしたものの、「だんだん、やたらチームを増やして、増やして、増やして、スタートは10チームだった」とチクリ。

「チームを増やすのは反対じゃない。これは素晴らしい、地方でサッカーが見れるから」などと語ったものの、J3まである現在のJリーグについては「J1に来い、J1に来なかったら失敗だっていう理念を作ってしまった」と、持論を展開。「ビジネスのためかもしれない。放映権料のためかもしれない。そこに格差がすごい開いてきて、力がない親会社がしっかりしてないところは赤字でアップアップ。選手が育つ余裕もない」と苦言を呈した。

その上で、「Jリーグで儲かるだけじゃなくて、日本代表を強くするための理念をもう1回見直して頑張って欲しい」と訴えたセルジオ氏。最後には「そうじゃなかったら日本のサッカーはダメになる」と話した。