国分太一

 1グループで1人しか結婚は許されない。こうした結婚の掟が存在するといわれてきたジャニーズ事務所。

 しかし、2015年9月にTOKIOの国分太一(42)が結婚した際、ジャニー喜多川社長(85)が「遠慮なく適齢期になったら結婚するべきです」と発言。TOKIOでは山口達也(後に離婚)に続き2人めの結婚だったこともあり「ついにジャニーさんが結婚を認めた!」として話題になった。

「もちろん、彼らも我々同様に普通の恋愛をしますが、結婚はハードルが高い。ジャニーズタレントは子供のころからジャニーズで教育を受けており、自然と先輩の背中を見て『結婚はリスクだ』という意識が刷り込まれているように見えます」(ジャニーズに詳しいジャーナリストの中村竜太郎氏)

 1981年に薬丸裕英(51)、本木雅弘(51)とのシブがき隊でデビューした布川敏和(51)は「アイドルだから結婚してはダメ、なんて言われるんじゃなく、勝手にそう思っていた」と語る。

 布川は1988年にグループ解散後、すぐに事務所を退所。1991年に高校時代から交際していた、つちやかおり(52)と結婚(2014年6月に離婚)している。

「僕は17歳、デビュー1年めのときにつちやさんと出会ってつき合っていた。ジャニーさんたちは知っていたし、つき合うなと言われたことはない。ちなみに『風俗に行くな』とも言われたことはないよ(笑)。

 でも、当時はトシちゃん(田原俊彦)やマッチ(近藤真彦)のたのきんトリオなど、先輩アイドルで結婚している人はいなかった。

 やはり結婚してしまうと、グループの和を乱すことになってしまう。だから無理というか、僕のときは『結婚する』という気持ちにはなれなかった」

 ジャニーズ退所後の25歳で結婚した。

「交際開始から9年。活動の主体をアイドルから俳優に移していたタイミングだった。披露宴にはメリーさんや薬丸、本木も来てくれた。今でもジャニーズはファンをいちばん大事にしなくてはいけない。今はアイドルが結婚しやすい時代になったけど、俺みたいに離婚はしないほうがいいね(笑)」

 
 2000年以降は同年12月に結婚した木村拓哉(44)と工藤静香(46)を皮切りに、V6の井ノ原快彦(40)と瀬戸朝香(40)やTOKIOの山口達也(45)と元モデル(2016年8月に離婚)。ほかにもV6の長野博(44)と白石美帆(38)が昨年11月にゴールインした。

「木村さんは人気絶頂で結婚できた特例中の特例。国分さんや井ノ原さんのように司会者として活躍している『情報番組系統』は恋愛や結婚がマイナスに働きづらいため比較的寛容ですね。山口さんが離婚会見をおこなったように、最近はジャニーズのマスコミ対応が変わってきた」(芸能評論家の三杉武氏)

 ジャニーズの結婚における「最大の壁」がメリー副社長(90)だ。元ジャニーズ事務所関係者が打ち明ける。

「タレントの結婚には、母代わりであるメリーさんの許しが絶対必要です。その基準となるのが、お相手の品格。しかも芸能人なら『同性に好かれるタレント』でなければダメ。以前、国分とaikоが交際していましたが、2人を見て『彼らのような交際を目指しなさい』と若いコに言っていました」

 結婚を許されるジャニーズアイドルに対しては、こんな逸話がある。

「タレント側から許可を得るのではなく、メリーさんから『〇〇はそろそろいいんじゃない』と言わせないとダメ。以前は『(V6の)坂本(昌行)は結婚してもいい』とメリーさんが言っていた。結局、坂本はまだですが……」(同前)

 だが、晴れて結婚できても、妻は新しい掟に従わなければならない。

「『梨園の妻』のようにジャニーズの妻としての様式が求められる。私生活をSNSで発信したり、メディアでの発言はもちろんNG。以前、東山(紀之)さんとある女優が結婚寸前までいきましたが、破談となりました。その後に結婚した妻の木村佳乃さんは掟を厳格に守っています」(同前)

 結婚の掟はだいぶ緩和されたとはいえ、ジャニーズ妻への道のりはまだまだ厳しいのである。

(週刊FLASH 2017年3月21日号)