昨今、日本のスポーツ界では「レジェンド」という言葉がよく用いられる。40歳を過ぎても第一線で活躍するスキージャンプの葛西紀明選手、50歳まで現役を続けた元プロ野球選手の山本昌氏などがその代表だ。そして、もう1人忘れてはならないのが、12日に「50歳ゴール」を決めたばかりのサッカーの三浦知良選手だ。

 中国メディア・捜狐は12日、「日本のサッカーはいつも敬服される。中国のサッカーは殴るか罵るかだ」とする記事で、カズこと三浦選手の偉業を紹介した。記事は、先日Jリーグ出場最年長記録を更新した三浦選手が「何日も立たないうちにまた新たな記録を作った」としてゴール記録の更新を紹介。「自分が小さい頃から知っているカズが、自分の子どもがもうすぐサッカーを始めようという歳になってもまだボールを蹴っている」としてその「レジェンド」ぶりを伝えている。

 記事はまた、三浦選手以外にも日本サッカーには敬服に値する点があるとして、95回の伝統を誇る高校サッカー選手権について言及。全国大会では中国プロリーグ戦よりも多くの観客を集め、高校生たちが美しいプレーやゴールを披露するとし、「隣国日本のサッカーはユースでもプロでも、われわれが学ぶべき点を多く持っているのだ」と説明した。

 その一方で「では、われわれのリーグといったらどうだ。世界一流選手を呼び込み、国外でもますます多くの人が観戦するようになったというのに、昨晩の試合では中国人選手が悪質な行動を起こしたり侮辱行為を働いたりした。そして、国内メディアからの集中砲火のみならず、外交メディアからもこの選手たちに対する評価が行われた」とした。

 そして、「中国リーグが『金満サッカー』と言われる背景には、そもそも国外における評判が良くないことがある。それなのに、さらに選手たちの暴力行為によって国外メディアはさらに中国リーグを見下すようになる。リーグの雰囲気を変えて本当にプロ化したいのならば、ピッチ上の暴力行為を徹底的に撲滅すべきだ」と訴えている。

 プロスポーツは、お金儲けのためだけにするものではない。全力でハイレベルなプレー、正々堂々の戦いを繰り広げることによって、観客を魅了し、感動させる必要がある。特に子どもたちに夢を与える存在でなけばならないはずだ。
「殴るか罵るか」が名物というプロスポーツに、一体誰が夢を描けるだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)