各テレビ局は年末年始の特番シーズンに目を向け始めているが、今年1月に不倫騒動で芸能活動を休止したベッキー(32)の名前が、そのラインナップに挙がるかどうか注目されている。

 ベッキーは、10月9日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)にゲスト出演し、とうとうあの不倫騒動に言及した。奇しくも、かつての不倫相手である川谷絵音(27)と、当時未成年だった新恋人のほのかりん(20)の飲酒問題の報道があり、川谷が活動自粛を発表したタイミングだった。

 その件について、MCのダウンタウン・松本人志(53)からコメントを求められたベッキーは、「未然に防げたのではないか」と冷静に切り返し、遂に川谷ネタを“解禁”。これでベッキーに対する業界の評価も再度高まることとなり、年末には各局からバラエティの出演オファーが多数来るのではとも噂された。しかし、いまだベッキーには制約が多く、全てが解禁とはいかないようで、各局は敬遠しているのが現状なのだという。

「実はベッキーに対して、『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)が出演オファーを出したらしいんですが、ベッキー側が拒否したようです。一説にはベッキーのプライドが許さなかったと言われていますが、結局はこれまでのイメージをまだ保ちたいと考えている所属事務所が拒否したようです。仕事を選んでいる場合ではないと思うのですが……」(テレビ局関係者)

 局サイドとしても、その川谷ネタ解禁を待ってのオファーを望む声が多かった。その期待に応えられなければ、せっかく出てきた完全復帰の芽は、またすぐにしぼんでしまうことになるだろう。

■求められる“キャラ変”

 ベッキーは今後のキャラによって、大きく行く末が変わってくると関係者は語る。これまでのような“スキャンダル処女”ではないだけに、清純派キャラで通していくのには無理がある。そこで、ある程度の“キャラ変”が望まれているというのだ。

「『ワイドナショー』でも、結局はその川谷ネタがウケただけであって、いつまでもそのネタで押し通すわけにはいきません。川谷が忘れられれば、ベッキーもすぐに飽きられるということです。とはいえ、清純派でフレッシュな女性タレントは、若い世代からどんどん出てくる。ベッキーには、多少の汚れイメージも経験した毒っ気のあるキャラクターが求められると思うのですが」(前出・テレビ局関係者)

 過去には元・モーニング娘。の矢口真里(33)が、不倫騒動後に芸能活動を休止したが、何でもぶっちゃける体当たりキャラに変貌を遂げ、なんとか芸能界で活動を続けている。矢口と同じキャラを演じるのはさすがのベッキーにも無理があるだろうが、ある程度キャラの幅を広げ、NGの制約を解いていかなければ、今後も芸能界で生き残っていくのは難しい。

 新たなるキャラクターの開拓と事務所の英断が求められるところだが、それが出来なければ、年末年始の特番も結局自宅で見ることになってしまうのではないだろうか。

文・真田栄太郎(さなだ・えいたろう)※1978年神奈川県出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ダークサイドリポート』(ワニマガジン社)、『週刊宝島』(宝島社)、『Hot Dog Press』(講談社)などに寄稿。現在は週刊誌の記者・編集者として事件、芸能取材に奔走する