またも文春砲が炸裂した。10月26日発売の『週刊文春』(文藝春秋)が報じた、昨年のレコード大賞を三代目J Soul Brothersが1億円で買ったという衝撃のスクープだ。

 記事では、“芸能界のドン”周防郁雄社長(75)率いるバーニングプロダクションがLDHに対して請求した1億円の請求書の写しと思われる写真を掲載。請求書の書式や社印が、バーニングが通常使用しているものと一致していることから、信憑性の高さがうかがえる。しかも、HIRO(47)がLDH代表取締役を退任した次期と重なっていることも疑惑に拍車をかけている。

 当然、これには三代目J Soul Brothersのファンは猛反発し、大きな問題となっている。しかし一方、テレビ報道では全くと言っていいほど、この事件は報道されていない。この世間とのズレに一般視聴者のテレビへの不信感がますます募っているが、「これは仕方のないこと」と週刊誌記者は話す。

「今回テレビがダンマリなのは、自分たちが主催する他の賞レースにも言及される可能性を秘めた問題だから。そしてそれ以上に“芸能界のドン”周防郁雄社長の怒りを買わないためでしょう。バーニングは単体では所属タレントが少ないのですが、有能なマネージャーを独立させて、グループ企業化しています。また業務提携と称して、彼の庇護下にいる芸能人は多数います。まさに芸能界の黒幕。芸能プロダクションの7割はバーニング系だともいわれる現状、彼を敵に回したらテレビが作れなくなってしまいます」

■報道しない自由で失う視聴者の信頼

 テレビ局のこういった姿勢は、特に最近多いように思える。

「有吉弘行(42)と夏目三久(32)の熱愛報道も、田辺エージェンシーの田邊昭知社長(77)が報道規制をかけたと言われています。事実、テレビではほとんど報道しませんでした。しかし、最近の視聴者は情報をテレビだけではなくネットからも手に入れられます。こうした報道規制は逆効果になるだけ。テレビが報道しないことによって、ますます信憑性を高めてしまう。さらに、視聴者のテレビや芸能界への不信感も募っていく」(前出・週刊誌記者)

 “芸能界のドン”に押さえつけられてしまったような、テレビの報道姿勢。それによって、芸能界やテレビ業界には自浄作用はないと証明してしまった。テレビ離れが進むのも頷ける。

文・安藤美琴(あんどう・みこと)※1974年東京都出身。大学在学中にフリーライターとして活動を始め、『東京ガールズジャーナル』(セブン&アイ出版)、『パチンコ攻略の帝王』などに寄稿。現在は女性向け読み物系の記者・編集者として活躍中。