(写真・AFLO)
「試合後の錦織選手が楽しみにしているのが、宿泊ホテル内の和食レストランで食べる約3000円の肉稲庭うどん。これを食べると『頑張るぞ!』と気合いが入るそうで、“勝負メシ”になっているようです」(現地ジャーナリスト)

全豪オープン・テニスで成長したプレイを見せつけた錦織圭(26)。昨年に準々決勝で敗退した際には「ベスト4に入って行くのは大きな壁を感じる」と語るなど“世界の壁”を痛感。それを打破すべく、数々の改革を行ってきたという。

「コーチのマイケル・チャン氏は『勝てないのは筋力や体力が足りないからだ!』として、鬼特訓を開始。錦織が思わず『中学生の練習か!?』と漏らすほど単純な基本練習や体幹トレーニングを3週間に渡り続けてきました。彼は『何でこんな練習を今ごろ……。本当に役に立つのか!?』と自問自答を繰り返していたそうです」(テニス関係者)

さらにチャン氏は、心の特訓にも余念がなかった。

「チャン氏は『ケイは勝ちたい気持ちが強すぎる。目の前のプレイに没頭するメンタルコントロールが必要だ』と話しています。全豪では試合中に手足をブルブルする動作が見られますが、これは冷静になるメンタル・コントロール術です」(前出・テニス関係者)

そうして心技体を充実させた錦織は、今大会に“新たな武器”で臨んでいた。

「強くて速い球が打てるようにラケットを10〜20グラムほど重い“超攻撃型”に変えたのです。わずかな違いですが、トップアスリートにとっては大きな違いとなります。しかし肉体改造をしたお陰で、彼はそんな重い武器でも難なく使えている。効果はてきめんで、今大会でのサーブは“覚醒”したかのようです」(前出・テニス関係者)

14年には全米オープンで決勝の舞台に立ったが、その後もグランドスラム優勝は達成できていない錦織。だからこそ彼は、今年こそと強い意気込みで臨んでいるのだ。

「昨年の錦織選手はケガでの欠場やリタイアもありましたが、これは彼が長時間かけて粘り勝ちしてきたから。そうしたギリギリの戦いを続けているうちに、身体が悲鳴をあげていたのです。念願のグランドスラム制覇には、決勝まで体力を温存しなければならない。つまり全豪でのサービスエースを狙った“時短プレイ”は、世界のトップから常に勝つためのスタイルということです」(前出・テニス関係者)