去年12月4日にFREETEL KATANA01のレビューを掲載しましたが、今回は今月発売したKATANA02をご紹介します。SoCはSnapdragon 210でKATANA01と同じとは言え、パネルが5インチ1280×720ドット、メモリ2GB、ストレージ16GBなどいろいろパワーアップした上位モデルとなります。

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数少ないメモリ2GB搭載モデル

現時点で購入可能なWindows 10 Mobile搭載スマホは、FREETEL KATANA01/02、ドスパラ Diginnos Mobile DG-W10M、マウスコンピューター MADOSMA Q501A、ヤマダ電機 EveryPhoneの5機種。この内、メモリを2GB搭載しているのはKATANA02とEveryPhoneだけ。他は全て1GBとなります。言うまでもなく、メモリは多い方が作動は軽くなり、快適に扱えます。

KATANA02のSoCはKATANA01と同じSoCのSnapdragon 210なのでエントリークラスには変わりませんが、冒頭で書いたように、他にもいろいろパワーアップしています。仕様は表をご覧ください。

FREETEL KATANA02仕様SoCQualcomm Snapdragon 210
(1.1GHz/Quad Core)メモリ2GBストレージ16GB+microSDカード(最大32GB)OSWindows 10 Mobile液晶パネル5インチIPS式
1280×720ドット(294ppi)カメラフロント 200万画素
リア 800万画素インターフェースMicro SIM×2(どちらも4G対応)
USB2.0(Micro-USB-B)
Bluetooth 4.0+LE
IEEE 802.11 b/g/n
3.5mmオーディオコネクタネットワーク2G:850/900/1800/1900MHz
3G(WCDMA):2100MHz(Band1)/800MHz(Band6/19)/900MHz(Band8)
4G(FDD LTE):2100MHz(Band1)/1800MHz(Band3)/
900MHz(Band8)/800MHz(Band19)センサーGPS搭載(A-GPS対応)/加速度/近接/光/e-compassバッテリー2600mAh(取り外し可)
連続待受け時間300時間、連続通話時間480分カラーバリエーションメタリックグレーサイズ/重量72.0×141.0×8.9mm(幅×奥行き×高さ)/159g価格19800円(税別)
主にKATANA01と違うところは(太文字)、メモリ2GB、ストレージ16GB、5インチ1280×720ドット(294ppi)、リアカメラ800万画素、バッテリー2600mAhとなります。

パネルが5インチなので、合わせてサイズや重量が増えています。バッテリー容量も大きくなり、連続待受け時間300時間、連続通話時間480分。メインでも使えるようになりました。

対応しているバンドは同じです。2スロットあるMicro SIMは、KATANA01同様どちらもLTEで使えますが、同時に扱えず切換え式になります。

表(左)上中央やや左に200万画素カメラ、下にソフトウェア式のボタン。裏(右)上部中央に800万画素カメラとフラッシュ。下にスピーカー用のスリット。色がメタリックグレーで少し高級感があります

右(上)音量±ボタンと電源ボタン。上(下)3.5mmオーディオコネクタとMicro USB。左と下は何もありません

付属品(左)バッテリーは取り外し可能な2600mAh。KATANA01と同じ、5v/1A出力のACアダプタとUSBケーブルも付属します。カバーを外したところ(右)

Micro SIM/microSDカードスロット。2つあるMicro SIMスロットはどちらもLTE対応です(同時には使えません)。microSDカードは横向きに入ります

KANATA01(上)とKATANA02(下)の比較。厚みは8.9mmと同じですが、全体の質感も少し良くなっています。視野角の性能が随分違うのが分かります(明るさはどちらも100%)

実際の使用感は!?

実はKATANA01と比較して、大きな違いが1点あります。それは写真からも分かるように、フロント下側にある[戻る][Windows][検索]ボタンがソフトウェア式になっていることです。KATANA01は物理的なボタンがあるハードウェア式でした。

調べたところWindows 10 Mobile搭載機でソフトウェア式のボタンになっているのは、KATANA02、EveryPhone、そして月末発売予定のNuAns NEO。このエリアは固定表示している関係上、せっかくの1280×720ドットの内、ボタンの部分はアプリで使えなくなり、描画可能な情報が減ってしまいます。

とは言え、下からのスワイプで消すことができるので実質的には問題なく、逆にハードウェア式だとiPhoneのホームボタンが反応しなくなるのと同様、故障する原因にもなります。もちろんコストやスペースの要因もあるでしょう。このような理由から今後はソフトウェア式が増えるかも知れません。

ソフトウェア式ボタン(左)下からのスワイプで表示を消すことができます(右)

ただこの機能、UWPアプリ起動中は使えますが、Windows Phone 8.1アプリ起動時は、機能しません。まだまだWindows Phone 8.1アプリが多いだけに残念ですが、逆にUWPアプリかどうかの判別に使えます。

初期起動時の設定やスタート画面、アプリ画面は、搭載アプリも含めKATANA01と全く同じなので、 写真でみる激安Win10スマホ『KATANA01』:初期設定&Windows 10 Mobile画面編 を参考にして下さい。

OSのバージョンは初期起動時Build 10.0.10586.00。その後システムの更新で10.0.10586.29になりました(左) ストレージは、13ほどアプリを入れた状態で3.69GB使用(中) 設定/更新とセキュリティ/バックアップ/その他のオプションで「今すぐバックアップ」を実行すると環境が即保存されます。この後リセットして、セットアップで同じMicrosoftアカウントを入力、バックアップから復元すると、ライブタイルの並びも含め、ほとんどが元通りに。他のWindows 10 Mobile搭載スマホから機種変するのに便利です(右)

パネルは大きくなった以外に、表面のコーティングが違うのか、KATANA01の磨りガラスっぽい感じではなく、iPhone並み(?)に高品位な感じがします。また色温度は低め(黄色)で写真などが自然です。最大輝度も若干高いでしょうか。同じIPS式でも視野角は広くなっています。KATANA01で気になったタッチの反応なども全く問題ありません。

半面サウンドは、スピーカーの音はかなり小さく、イヤホンを接続してもKATANA01ほど爆音にはならず控えめです(その分低音は締まって聞こえます)。音楽や動画を扱うという意味ではギリギリでしょうか。aptX対応、Miracast(ミラーリング)対応、USBホスト接続未対応は同じです。

カメラは、800万画素以外に、ISO感度が最大1600、シャッタースピードが最大1秒など、一部スペックアップしていますが、アプリ自体は同じ標準カメラアプリです。詳細は、激安Win10スマホ『KATANA01』のカメラで女の子を撮影してみた結果...... を参考にしてもらえればと思います。

カメラアプリは同じ(左)ISO感度は最大1600(中)シャッタースピードは最大1秒(右)

作例を34点ギャラリーに掲載したのでご覧ください。全てオートで露出補正だけシーンに応じて調整しています。800万画素あるので写りに余裕がある感じでしょうか。KATANA01ほど気合を入れなくても普通に撮れました(夕焼けのアップだけデジタルズームを使っています)。

また、オートホワイトバランスも然程転びません。若干シアン被りする傾向があるのと、コントラストが気持ち浅めかも知れません。ただし、手ぶれ補正機能はないので、低照度の場所で適当に撮るとかなりの割合で手ぶれするのは同じです。

【ギャラリー】KATANA02 800万画素リアカメラ作例 (34枚)



以上を踏まえた使用感は、エントリークラスなのでウェブのレンダリングなどパワーが必要な部分はもっさりとは言え、アプリの起動や切り換えもスムーズで作動に余裕があり、KATANA01と同じSoCとは思えないほど違います。パネルサイズが大きくなり、細かいボタンが押しやすくなった関係で操作も楽になりました。カメラも普段使いなら何とかなりそうです。サウンド面だけ少し劣りますが、7000円の差であれば、個人的にはKATANA02を選びたいところです。

【ギャラリー】KATANA02関連画像 (9枚