やまもといちろうです。脂っぽい中華料理が嫌いです。

 ところで、最近スマホ、スマホみんな言ってて、スマホ向けゲーム一丁で株式市場にインチキ上場を果たそうという微妙に最低な人たちが跋扈する中、そういう倫理観とは無縁の中華勢が各種ストアランキングを席巻しているのはご存知でしょうか。

 この問題に鋭角気味な急降下爆撃を繰り広げているのが「アップトーキョー」とかいう謎サイトでありまして、「トーキョーを加速(ブースト)するアプリを紹介」と標榜していながら、中華系の規約違反アプリやドリコムのブーストっぷりを馬鹿にしていて清々しいです。東京ぜんぜん関係ないやんけ。

出会い系アプリに関してはブーストの規制も必要

 で、そのアップトーキョーの記事でいわゆる「出会い系アプリ」についての内容がありまして、生活安全方面の事案として俄然興味が持たれる話であります。

 もちろん、成年した男女がいろんな目的で出会いを求めて交流すること自体は、別に違法でもなんでもないわけですが、こういうものが未成年にも利用できて歯止めがかからない実態でもあろうものなら要注意、さらには未成年者略取事案でもあれば興味津々で運営元をチェックするというのが定番であります。

 ところが、文中に「レーティングはほぼ17+なのですが、Amazonギフト券目当ての中高生にはまったく関係ありません」とあるとおり、この手のブーストでせっせと小銭で順位上げに精を出してくれるのは中高生であり、なけなしの小遣いに少しでも足しにしようと涙ぐましくダウンロードしてくれているのが実態です。ということは、出会い系アプリのブーストにおいて、やりようによっては本来サービスの対象外にするべきである中高生にも目に触れる機会が増えるぞということですよね。

 この手の業界を健全化するためにも、ブーストについては何らか制限する方向で考えていかなければならないでしょうし、問題となっているアプリの提供者については、かなり綿密にプラットフォーマーと当局で連動して排除できる仕組みが求められていくことでしょう。

 そして、この手のランキングは「ダウンロード数」ではなく、「実働数」「セールス順」でしっかりと判定していくことを求めていきながら、消費者にとって最適なスマホ環境とは何なのかを良く考えなければならない、ということですね。

 まあ、そういう話をDMMニュースで書くというのはどうなんだと自分でも思うわけですが。

著者プロフィール

ブロガー/個人投資家

やまもといちろう

慶應義塾大学卒業。会社経営の傍ら、作家、ブロガーとしても活躍。著書に『ネット右翼の矛盾 憂国が招く「亡国」』(宝島社新書)など多数

公式サイト/