その大学に通っている大学生の間でしか通用しない「大学用語」ともいうべき言葉があるようです。例えば、バカな筆者の通っていた大学には「キリ」という言葉がありました。成績が悪く留年しそうな学生のことで、「やばい俺キリに入ったかも」というふうに使っていました。

今回はこのような「大学用語」についてです。

大学生277人に「あなたの大学には、大学生にしか通用しない『大学用語』はありますか?」というアンケートを行ったところ、31人(11.2%)が「はい」と回答しました。

そこで、この31人にその大学用語が「どんなものか」」「どんな意味か」「どのように使うか」を聞きました。

回答の中からピックアップしてご紹介します。

●「和泉返し」……明治大学
意味⇒3年になっても1・2年の授業を受けにいかなければならない。
用法⇒「俺、和泉返しだ」
(男性24歳/文系)

●「裏坂」……大阪芸術大学
意味⇒大学の裏側にある坂で、サークルの部室がある建物の近くにある坂。
用法⇒「裏坂寄ってから帰るね」
(女性22歳/文系)

●「文キャン」……早稲田大学
意味⇒早稲田大学の戸山キャンパスの名称です。
用法⇒文学部または文化構想学部の人をまとめて「文キャン生」と呼ぶ。
(女性22歳/文系)

●「渡米」……山形大学
意味⇒山形市に1年生のときのキャンパスがあるが、工学部の人は2年生から米沢市に引っ越さなければならない。そのため、米沢市に渡るという意味で渡米するという。
用法⇒「来年から渡米する」
(女性22歳/理系)

●「電通病」……電気通信大学
意味⇒大学のせいで精神を病む、漢字が書けなくなるなど。
用法⇒「電通病に罹患(りかん)する」
(男性22歳/理系)

●「田辺坂」……同志社大学
意味⇒某関西の4私立大学で3番目に名前の挙がる大学の流刑キャンパス前の坂の通称。ばかでかい道なのにその半分以上を歩道が占領し、大学生が正門から1.2km以上離れた最寄り駅からずらずらと登山する。
用法⇒「今日遅刻寸前で田辺坂猛ダッシュしたよー」
(女性23歳/文系)

●「離松」「通松」……信州大学
意味⇒1年を松本市で過ごし、2年以降は専門学部のある場所に移る。そのとき松本を離れることを離松。1年で単位を落として松本に通わなければいけないことを通松。
用法⇒「あの子、通松らしいで!」
(女性22歳/理系)

●「筑波時間」……筑波大学
意味⇒筑波大学の学生の時間感覚。実際の時間より2時間遅い。
用法⇒「筑波時間だと8時だから」(実際の時間は10時)
(女性22歳/文系)
●「三途の川」……徳島大学
意味⇒二つのキャンパスを横切る道路のこと。
用法⇒「三途の川を渡って〇〇棟まで行く」
(男性25歳/理系)

●「再履バス」……大阪大学
意味⇒再履の人がよく利用するキャンパス連絡バス。
用法⇒「再履バスで授業受けてくる」
(男性24歳/理系)

●「楽単」……上智大学
意味⇒楽な単位
用法⇒「これ楽単しょ?」
(女性22歳/文系)

●「栄光」……早稲田大学
意味⇒栄光
用法⇒「栄光歌える?」と言う。
(男性24歳/文系)

●「伊都臭」……九州大学
意味⇒キャンパスの名前が伊都キャンパスというのですが、このキャンパスの周りに牛などの家畜が飼われているところがあり、その臭いがキャンパスまで漂うことから、通称「伊都臭」と呼ばれています。
用法⇒「今日は伊都臭がすごいね」
(女性23歳/理系)

●「りぶる」……京都外国語大学
意味⇒『リブレ』という学食名から。
用法⇒「今日りぶる?」
(男性31歳以上/文系)

●「らくたん」……慶應義塾大学
意味⇒楽な単位のこと。
用法⇒「らくたん一緒に取ろうよ」
(女性22歳/文系)

●「よんまん」……日本体育大学
意味⇒4時間全部授業の意味。