左から細田守監督、宮崎あおい、役所広司、染谷将太、広瀬すず
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 『サマーウォーズ』などの細田守監督による、3年ぶりの最新作『バケモノの子』の声優陣が発表され、主演声優を役所広司が務めることが決定。また前作『おおかみこどもの雨と雪』でも細田監督と組んだ、宮崎あおいと染谷将太が再び同作で声優出演を果たしていることがわかった。

 本作は人間界「渋谷」と動物のようなバケモノが住む「渋天街」を舞台に、両親と離れ一人ぼっちになった少年・九太と、九太を引き取り彼の師匠となった熊のような“バケモノ”熊徹の奇妙な師弟関係を軸に描かれる冒険活劇。役所は熊徹の声を、宮崎は少年時代の九太の声を、染谷は青年時代の九太の声をそれぞれ担当する。

 今回で細田監督の作品に初参加となる役所は「まず絵コンテを読ませていただきました。とても素晴らしかったです。監督の中ではもうすでに映画が全てできている。本当にすごいと思いました」と監督の仕事ぶりを絶賛。一方の細田監督は、同作の絵コンテが出来上がってから、熊徹は役所以外考えられないとオファーを持ち掛けていたようで、「あの役所さんが主演で、しかも『熊徹』という熊のバケモノの役を引き受けてくださって映画を作れることは、幸運であり、ものすごく光栄です」と感激している様子を見せている。

 前作に引き続き細田監督作品への出演となった宮崎は、アフレコ前日には緊張のあまり気持ちが悪くなったと明かし、「大好きな細田監督の作品にまた呼んでいただけてすごくうれしい反面、『九太』という少年の声を演じると聞いて、どんな声を出せばいいのだろうととても心配でした」と振り返る。しかし熊徹との掛け合いや罵り合いのシーンを重ねていくにつれて声がつかめてきたという。宮崎は「細田監督作品の魅力は、非現実的な設定ではあっても、必ず共感できるものや、感情移入できるものがあるところです」とも加えている。

 また九太と出会う女子高生のヒロイン・楓には広瀬すずが決定しているほか、熊徹たちを導くバケモノ界の長老・宗師役を津川雅彦が、熊徹の悪友である豚顔の僧侶・百秋坊役をリリー・フランキー、同じく悪友で猿顔のバケモノ・多々良役を大泉洋が務める。そのほかにも山路和弘、黒木華、宮野真守、大野百花、山口勝平、長塚圭史、麻生久美子ら豪華俳優・声優陣が結集。

 『バケモノの子』は、『おおかみこどもの雨と雪』と同じく、最終的にはフランス、アメリカなどを含めた90を超える国と地域で配給される予定。さらにスクリーン数等の公開規模は倍以上になることも予定している。(編集部。井本早紀)

映画『バケモノの子』は2015年7月11日より全国公開