元シティバンクのディーラーと東大院生トレーダーが語るFXの展望
安倍政権によって演出される官製相場を、プロのトレーダーはどう捉えているのか? 東大院生、元シティバンクという経歴を持つ2人に聞いた!

◆プロも太鼓判! 田畑式時間理論

 東大院生でありFXで大成功した田畑昇人氏の手法は、独自に編み出したもの。そのやり方をプロの為替ディーラー・西原宏一氏が徹底分析する!

田畑:今日は僕のやり方が西原さんのような為替のプロの目にどう映るか、教えてほしいんです。

西原:田畑くんは50万円を1000万円に増やしたんでしょ。儲かってるやり方なら、どんなやり方でも正しいんだよ(笑)。

田畑:僕のトレードを要素で分けると、3割くらいが「時間」なんです。朝9時から午後2時までは市場のトレンドに順バリでついていき、午後2時から3時までは逆バリする。

というのも、東京で働くディーラーが午後2時くらいになると、その日の取引を手仕舞い始めるから逆行しやすいのかなって。夕方4時になるとロンドン市場が始まって、新しいトレンドが生まれるから順バリ。そうやって時間帯によって取引の方向を決めているんです。

西原:正しいと思う。でも、正確には時間というよりも、「参加者」が替わるからといったほうがより正しいかもしれない。

グローバルな銀行は東京、ロンドン、ニューヨークそれぞれに拠点があり、時間帯によってポジションを引き継いでいきます。東京支店には日本の輸出入企業や年金基金からの注文が集まって、円を中心に取引しますよね。

田畑:だから東京市場の時間は米ドル/円やユーロ/円、豪ドル/円が動きやすいんですね。

西原:そう。夕方になると今度はロンドン支店が主役となり、欧州企業はユーロを中心に取引するからユーロ/米ドルやユーロ/円、ユーロ/英ポンドのようなユーロクロスが動きやすくなる。

田畑:夜10時になると米国企業やファンドからの注文を集めるニューヨーク支店が中心になって、米ドル中心になるんですね。

西原:だから時間で分けて考えてもいいんだけど、より正確に言えば参加者が入れ替わっていくから、田畑くんが言っているような動きになる。

田畑:僕の考え方、合ってたんだ。

西原:参加者や時間による市場の傾向を利用すると取引しやすくなるのは間違いない。ただ、気をつけないといけないのは、そういう傾向には移り変わりがあること。

今なら午前中に日経平均が下がっていたら、午後に向けて日本銀行が買い上げる可能性が高い。日経平均が上がれば米ドル/円も上げやすい。日銀が日本株ETFの買い入れをやめれば終わってしまう傾向だけど、知っていれば有利になるのは間違いない。

◆注文情報とオプションで市場の「節目」が見える

田畑:もうひとつ、僕が重視しているのが注文情報なんです。30銭上に売り指値が大量に集まっているようなら、「上がっても30銭が限界かな」と考えたり、15銭下に売りの逆指値が集まっていたら「そこを抜けたら急落しそうだから売ろうかな」と思ったり。

西原:銀行のディーラーも企業や年金からの注文を見ながら取引しているから、考え方は同じですね。ただ、最近はコンプライアンスが厳しくなって、銀行同士の情報交換が難しくなっている。田畑くんが見ているような個人投資家向けの情報に頼るプロも増えているみたいですね。

田畑:西原さんはオプションの情報も重視していますよね。

西原:3月中旬だと1ドル=121円に37億ドルの大きなオプションがあったので、「121円を上抜けるのは難しい、121円手前で売ろう」と考えられるよね。

田畑:でも、オプションの情報って、あまり出回らないですよね。

西原:口コミで回ることが多いので個人投資家が入手するのは難しいんですが、僕は気づいたらメルマガで書くようにしてるし、「GI24」などの為替専門ニュースに書いてあることもある。