11日、ヤクルトに競り勝つも現在4位に低迷する巨人は、相川亮二が全治6週間のケガを負うと、打撃に専念できるようファーストにコンバートした筈の阿部慎之助をさっそくキャッチャーに戻すなど支離滅裂な戦いが続く。

当初、正捕手として期待をした小林誠司は開幕戦こそ勝利に貢献するも、第2戦では自らのミスで失点するなど精彩を欠いた上、今月2日時点でチーム防御率は5.47とリードの面でも結果を残せなかった。

すると、11日放送、TBS『バース・ディ』では小林の特集を放送。昨シーズンは新人捕手として歴代3位の63試合に出場する活躍を見せ、いよいよ今季は正捕手の座に座る筈だった男の心境を伝えた。

阿部のキャッチャー復帰に対し、「まだまだ僕も力不足のところは沢山ありますし、やっぱり先輩方を追い抜かしていかないとレギュラーにはなれないと思う」という小林だが、開幕前は「ファーストにコンバートするってことはキャッチャーのポジションが空くっていうことなので、チャンスだなとは思いました」と意気込みを語っていた。

また、開幕前、小林と食事をした菅野智之は、小林とバッテリーを組み二人でお立ち台に上がった昨シーズンの試合を「すごく自分ではいい思い出というか、本当にこういうことになるとは思ってなかった。大学の時から考えたら」としみじみ振り返ったが、小林のリードについては「その試合の時に分かったんですけど、めっちゃイケイケなリードをするんですよ。普段おっとりしている性格なのに、それに似合わないリードをする。インサイド3球連続とかいくんですよ。俺どうなっても知らねぇぞって。超イケイケ。顔に似合わない超大胆なリードをする」などと評価した。

しかし、前述した通り、今季の開幕後、小林が安定したパフォーマンスを発揮できずにいると、巨人は相川の負傷を機に阿部を捕手に戻した。それでも日々黙々とトレーニングを続け、試合への準備を怠らない小林は「そう簡単にレギュラーになれるとは思ってませんし、まだまだやるべきことは沢山あるので高い意識と強い気持ちを持ってこれからも取り組んでしっかりやっていきたい」と前を向いた。