3泊4日と1泊2日の2ルートで九州を周遊する日本初のクルーズトレイン『ななつ星 in 九州』。その重厚で美しいデザインを手がけたのが水戸岡鋭治さん(67才)。

「かつて九州の旅というと、高速道路が隅々まで整備されてたこともあり、家族旅行はワンボックスカーで行くというのが主流でした。でも、長旅となると、親は運転に神経を使い、子供は後部座席に押し込められてゲームをしているなんてこともありますよね。それにくらべ、列車には景色を見たり弁当を食べたりしながら会話もできて、家族団らんの時間を過ごせるよさがあります」(水戸岡さん。以下、「」内同)

 こうした列車の長所を最大限に利用したのが、移動時間に家族みんなが楽しめる観光列車だ。水戸岡さんのデザインする列車は、今や全国を席巻。

「最近、若いママと子供の鉄道旅が増えていますが、その理由は、観光列車ではママだって100%自由になれるから。この仕事を初めて四半世紀、ようやく女性誌が取材に来てくれたのは、正直とてもうれしいですね(笑い)」

 もともと列車は正確かつ安全安心で、束縛されずトイレにも行ける乗り物。そんな列車をより楽しくするために、水戸岡さん自身が利用者代表の気持ちでデザインしていると言う。また、利便性や経済性より、心地よさと快適性を優先し、公共物のレベルを上げることも心がけている。

「次は、宇宙船のような最高にモダンな親子向け寝台列車をつくってみたいですね」

※女性セブン2015年4月23日号