NHKドラマ・ガイド「まれ」/NHK出版

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朝ドラ「まれ」(NHK月〜土 朝8時〜)、4月8日放送第9話は、父帰る の巻でした。
東京に出稼ぎに行って6年も帰って来なかったお父さん・徹(大泉洋)がこっそり帰ってきましたが、あっという間に、藍子(常盤貴子)やまれ(土屋太鳳)にバレてしまいます。希が同級生のみんなと、この土地にはプライバシーがなく、他人の家のことまで、住人がなんでも知ってるというような話をちょうどその前にしていたら、そのとおりになったわけです。
徹、6年経っても動物Tシャツ着ていて、しかもそれには「謝謝」と書いてあり、家族への謝罪の気持ちは充分あるのでしょうけれど、長いこと待たされた家族としては簡単には許せません。
人間の心と時間の長さの関係はなかなか難しいもの。輪島塗は、地道にコツコツと長い時間をかけて良いものを作りあげますが、世の中のあらゆるものが、長い時間を経れば良いことになるわけでは必ずしもないようです。
例えば、6年も放っておかれると血がつながっているといえども、希たちには徹が他人のように思えてしまうし、そうかと思えば、希が7年、同じ土地に暮らしていても、先祖代々住んでいる人たちから見たら、同じとは認められない。
希は土地の方言も完全にマスターして、土地のことも住んでいる人以上に愛しているけれど、土の者(その土地に根付いている人)である一子((清水富美加)は、希を風の者(どっからともなくやってきてまたさって行く人)として分けて考えていて、希は寂しい気持ちに。
近年、地方都市への「移住」という考え方が注目されていますが、「土の者」と「風の者」という違いは簡単に解消できないようです。「まれ」ではこれからも、移住者と元々住んで居る人たちとの差異に深く踏み込んで描くのでしょうか。
まれが「風の者」から「土の者」になれるのか。似ていると言われている「あまちゃん」との違いは、時間の描き方にあるかもしれません。(木俣冬)

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