エスパス ルイ・ヴィトン 東京で、“糸”を使った8人のグループ展 - 世界3都市で開催

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ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)表参道の7階にあるアートスペース「エスパス ルイ・ヴィトン 東京」。ここでは、2015年4月8日(水)から5月31日(日)までの期間、国際的に活躍する現代アーティストによるグループ展『Le fil rouge(ル フィル ルージュ)』を開催する。 

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フランス語で「赤い糸」を意味する「Le fil rouge」。ミュンヘン、パリ、東京のエスパス ルイ・ヴィトン3館で開催される本展は、その名の通り、アーティストが“糸”を使った作品を展示する。参加するのは、1都市につき4人のアーティスト。ガーダ・アメール、マイケル・レデッカー、タティアナ・トゥルヴェの作品に、3館共通の展示として上映されるハンス・オプ・デ・ベークの映像作品『The Thread』が、最後にエキシビション開始となる東京にて展示される。

タティアナ・トゥルヴェの作品は、250本の測鉛線が床すれすれに、どれも垂直なラインを描くことなく吊るされているインスタレーション。現実の世界にありながら、物理的法則とは異なる法則に決定づけられたこの作品は、日常では得られない不思議な感覚を見る人に与えるだろう。

マイケル・レデッカーの作品は、絵画と裁縫、つまり「ハイアート(高級芸術)とロウアート(大衆芸術)」を組み合せ、前者がもたらす大幅な自由度と、後者が重視する機能性および正確な手順の2つが取り入れてある。

絵具を用いることで統一した色調を生み出しながら、モチーフや質感は、糸を刺繍したり糊付けすることで表現。この作品は、ぜひ、刺繍が施されているディテールに注目してほしい。

ガーダ・アメールの作品は、「女性の絵画制作の方法を探究」するために刺繍が取り入られている。そして、本来は男性の視線を満足させることを目的とするポルノ雑誌に登場する女性の写真をモチーフに使用。絡まり合う糸で女性の輪郭を曖昧にし、ポルノ雑誌の写真とほとんど分からないようにすることで、さまざまなステレオタイプやタブー、とりわけ女性の歓びに関するものに問いを投げかける。

他にも、3館共通の展示として上映されるハンス・オプ・デ・ベークの映像作品『The Thread』も登場。この機会に、異なる切り口で展開される、様々な“糸”の世界を、肌で感じてみては。

【開催情報】
 Le fil rouge
日程:2015年4月8日(水)〜5月31日(日)
場所:エスパス ルイ・ヴィトン 東京
住所:東京都渋谷区神宮前 5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道ビル 7階
開館時間:12時〜20時
TEL:03-5766-1094