イケメンでオシャレ、サッカーもうまい上に、小説を書いたら35万部(推定)の大ヒットを飛ばす人気タレント、ピースの又吉直樹(34歳)。好きな作家は「太宰治」という文学青年の横顔に、ハートを射抜かれたアラサー女性が熱視線を送っている。そんな、又吉がついに本屋の店主になったということで、早速、記者会見に乗り込んだ!

蔵書は2,500冊

又吉の“書店”があるのは、キュレーション型ECリンクサービス「MEETTY(ミーティー)」。これは又吉をはじめとするタレント、各界の専門家や人気ブロガーが独自のセンスでおすすめする「商品棚」を作り、ECサイトで購入できるというスマートフォン向けのウェブサービスだ。又吉はその中で「TANAYA」という“謎の書店”の店長を務める。

記者会見では、白シャツに着物をコートのように羽織った、明治・大正の書生風の出で立ちで登場。自身は蔵書を2,500冊所有しており、「以前、吉祥寺の風呂なしアパートに住んでいたとき、大家さんから床が抜けると言われて引っ越しました」と告白した。

「恋愛小説を書くと、気持ち悪がられるんとちゃうんかな」

現在、又吉はMEETTYで“「俺、なんでこんなことになってもうたんや」文学”というテーマで5冊の本をピックアップ。大好きな太宰治や夏目漱石、谷崎潤一郎を挙げている。谷崎潤一郎といえば、性的嗜好が独特な作品が多いことでも有名。又吉が挙げている2冊『痴人の愛』『春琴抄』もその筋の人に支持されている作品だ。又吉は「『春琴抄』は究極の愛を描いたものなんですが、まさかの展開があるんです」と熱く語った。

太宰治について語るピース又吉

これは又吉の恋愛観を探るチャンスかも? と早速、記者が「今後、女性も喜ぶセクシーな本も選んでいただけるのでしょうか?」と突撃すると、又吉は「『痴人の愛』もセクシーですもんね。そういう本を選んだら、人生で2冊しか本を読んでない綾部も本を読むかもですよね。考えときます」と前向きにコメント。

また次回作について、恋愛作品はどうかと聞かれると「僕が恋愛を書くと暗くなりそうです。僕の恋愛小説で、自分の恋愛観とか女性に対する想いを書くと、気持ち悪がられるんとちゃうんかな。幸せな恋愛は書けたらいいですけどね」と答え、独自の恋愛観を垣間見せた。

又吉は出版界全体を盛り上げちゃうのか?

MEETTYは毎月発表するテーマに沿った「商品棚」をウェブサイトに制作して、『MEETTYアワード』に応募することができる。年間アワード選考委員長には又吉が就任。

「とんでもない角度の本棚を作ってほしいですね。『16ページ目がめっちゃ面白い』とか。いやいや俺は35ページだったとかそういう感想もあると面白いですよね」

処女小説がいきなりの大ヒットで小説界を盛り上げた又吉だが、「MEETTY」を通して、下り坂と言われている出版界全体も盛り上げてしまうかもしれない。

(編集部)