『ちいさなうさこちゃん』(第2版、1963年)原画<br />©Mercis bv

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ミッフィー。
日本名ではうさこちゃんとも呼ばれて親しまれています。

【写真18枚】みんな大好き! 「ミッフィー」フォトギャラリー

赤や青、黄色や緑の世界の中、絵だけでも伝わるシンプルなうさぎの女の子とそれを取り巻くお話。

ミッフィーの絵本に小さい頃から、慣れ親しんでいる人も多いかもしれませんし、キャラクターとしても文房具や雑貨などにデザインされていたりと、私たちになじみが深いですね。

そんなミッフィーが今年2015年に60周年を迎えます。

今回は、そんなミッフィーのトリビアをまとめてみたいと思います。

■ミッフィーの基礎知識。

ミッフィーはオランダのグラフィックデザイナーであり、絵本作家のディック・ブルーナさんが生み出したうさぎの絵本の主人公。

1955年6月21日、オランダ生まれのうさぎの女の子。お誕生日といわれるこの日は、ミッフィー最初の絵本『ちいさなうさこちゃん』と『うさこちゃんとどうぶつえん』の2冊が出版された日です。

ブルーナさんが息子のシルクさんに語ったお話をもとにミッフィーの絵本が誕生しました。ブルーナさんが手がけた120冊以上の絵本の中で、これまでに最も多く描かれた絵本の主人公がミッフィーなのです。

■ブルーナさんとミッフィーのトリビア

それでは、早速、作者のブルーナさんとミッフィーのトリビアをいくつかご紹介します。

・ブルーナさんの干支は○○○。
ブルーナさんは、オランダ中部の都市ユトレヒトで、1927年に生まれました。1927年は干支でいうと「うさぎ年」。うさぎ年のブルーナさんがミッフィーを世に送り出すことになったなんて、なんだか奇遇ですね。

・ブルーナさんは50年以上愛用の○○でスタジオに通っていた
若い頃からの習慣で、家庭と仕事の場はわけてるブルーナさん。毎朝6時頃起きて、7時半頃には50年以上乗っているという愛用の自転車に乗り、途中カフェに寄ったりしながら、自宅から15分ほどのユトレヒトの旧市街地にあるオフィスに向かい、そこで17時頃までイラストや絵本を描いていたそうです。

・ブルーナさんの絵本はすべて正方形
最初は縦長の形の絵本でしたが、1959年に現在のような正方形の絵本が誕生しました。この形にした理由は、一般的な縦長の絵本は子どもには大きすぎて扱いにくいものだと気づいたから。小さな子どもの手や体のサイズにちょうどいい大きさと形を重視して作られているのだそうです。

・日本でアイデアが生まれた絵本『ボリスとあおいかさ』
ブルーナさんは、何度か来日されていますが、くまのボリスが青い傘と一緒に空に飛ばされてしまう『ボリスとあおいかさ』という絵本は、ブルーナさんが日本に滞在中のホテルの窓から外を見ていると、雨の中眼下に傘をさしている人たちがたくさんいて、強い風が吹き、今にも傘と一緒に飛ばされそうになった様子を見て、思いついたお話なんですって。

 ・ミッフィーには本名と複数の呼び名がある
ナインチェ・プラウス。ナインチェはオランダ語の「うさちゃん」、プラウスは「ふわふわ」の意味。つまり、ふわふわのうさちゃんという意味の名前。日本の絵本では「うさこちゃん」という名前でも親しまれています。

・ミッフィーの性別は途中で決まった
最初は男の子でも女の子でもなく「うさぎの子ども」という存在だったミッフィー。『うさこちゃんのたんじょうび』を描いたときに、ミッフィーに花柄のドレスを着せてあげたいと思ったことから、ミッフィーはその時点から女の子になりました。

・ミッフィーたちはいつも正面を向いている
たとえ、体が横を向いていても顔は正面を向いている。いつもミッフィーたちが正面を向いている理由は「子どもたちの正直なまっすぐな目に応えたい。嬉しい時にも悲しい時にも目をそらすことなく、読者の子どもたちと正直に対峙していたい」という気持ちのあらわれなのだそう。

・ミッフィーたちの世界は6色でできている
カラフルな原色が目を引く、ブルーナさんの絵本ですが、三原色の赤、青、黄、それから緑と輪郭を描く黒。ここから出発し、その後、象やネズミを描くためのグレー、ボリスやスナッフィーを描くための茶色を加えることになり、この6色でミッフィーたちの住む世界は表現されています。

・子どもたちの集中力が続く10分で読める絵本を作っている
ブルーナさんの絵本のその多くが12場面構成になっていますが、これは幼児が読書を含めた遊びに集中できる限界が10分だということに着目し、その間に読み切ることができるページ数として12場面が設定されています。

・ミッフィーの口と鼻の形「×」はブルーナさんが持った印象を絵にしている
ミッフィーの口と鼻の形は「×(バッテン)」ですが、これは、ブルーナさんが小さい頃から慣れ親しんでいたうさぎは、フワフワとした真っ白な毛をしていて、くるくるっとした丸い目、口はバッテン。子どもだったブルーナさんにはうさぎの顔はそのように見えていたのだそうです。それをそのまま描き、ミッフィーができました。

ちなみに、大人を描くときには、バッテンにさらに1本横棒が描かれていますが、これは年齢をあらわす「シワ」なのだそうです。

いかがでしたでしょうか。
ご存知のトリビアもあったかもしれませんが、ブルーナさんの絵本に使われる色や形はそれぞれに子どもたちのことを考えられたものだったのですね。

■松屋銀座でミッフィー展が行われます!

ミッフィー60周年を記念した「ミッフィー展」が、2015年4月15日〜5月10日まで、松屋銀座8階イベントスクエアにて行われます。展覧会は2016年にかけて全国を巡回します。

この展覧会では、1955年に初めて描かれたミッフィー(ファースト・ミッフィー)から初期のとんがり耳、やわらかな丸みが愛らしい現在の姿まで、ミッフィーとブルーナさんの60年が貴重な直筆の原画やスケッチなど約300点で紹介されます。

その中でも、1955年に発表された『ちいさなうさこちゃん』(第1版)の原画は世界に先駆けて初公開されるのだそうです。

これは本当に貴重!

ブルーナさんの描いたミッフィーの原画を見ることができるチャンス。

常に子どもたちのことを考え、シンプルに伝えることに注力するブルーナさん。
ミッフィーのお話は途中にどんなことがあっても、いつでもハッピーエンド。
子どもはもちろん、世界中の大人も虜にするミッフィーの世界がやってきます。

ミッフィーファンだけでなく、アート、絵本、そして、この世界観に浸りたい人は、是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。

誕生60周年記念「ミッフィー展」
開催期間:2015年4月15日〜5月10日
場所:松屋銀座 8階イベントスクエア
開催時間:午前10時〜午後8時(最終日は午後5時閉場。入場は閉場の30分前までに。)
入場料:一般1,000円(前売り700円)、高大生700円(前売り500円)、中学生500円(前売り400円)、小学生 300円(小学生は当日券のみです)

参照 「ディック・ブルーナ ぼくのこと、ミッフィーのこと」(講談社)
   「ディック・ブルーナのすべて」(講談社)
   「MOE ブルーナ大特集」(白泉社)